ブレイバーン/ダンジョン飯/フリーレン/薬屋のひとりごと

●勇気爆発バーンブレイバーン・6話。日本降下と威力偵察、その実施。当然ブレイバーンの戦闘力頼みではあるが、ルイスの汎用ロボもキッチリ効果的攻撃を叩きつけてんのがとてもいい。主に俺のような視聴者層に対していい。そして壊滅的かつ分断状況ながら日本の残存勢力と合流する…というのが前半まで。

戦闘再開の戦端はスペルビア…あれェルルがスペルビアじゃなかったのォ!? という登場人物と視聴者(俺)の同期が上手い。そしてイケボ再登場のキャラとしての杉田声なら…ううん、まあ、判らんでもないな! 杉田さん今やイケボキャラだしな! そしてスペルビアが要求することには推して参る前にルルの返上を望むと。つまりブレバ/イサミがスペバ/ルル、とそういう関係性ってことか…ってとこで次回に続く。いやあ…いいヒキだわこれ。

現実要素がかなり悲惨なことを念押ししつつのこのバカ展開、クリフハンガーにして次回待ち。今まで視聴者の鼻面を引きずり回して翻弄することにはほぼ成功してることもあり、願わくばこのまんまヘンなアニメとして満足のいく結末に叩きこんでほしいものである。…あとアレだ、上陸後に走るブレイバーンはOPと同じ素材だけど、これは勇者シリーズで見た構図だなあ。

ダンジョン飯・7話。ケルピー・人魚・セイレーン・刃魚・クラーケンと水モノ連続話。微かに燐光を放つ水没都市と巨大水棲生物ってのはなかなか冒険心くすぐる舞台設定。Wiz・LoLのモートモンスター思い出す。そしてそれまでダンジョン内生活の達人としての描写であったセンシが、登場以来ここで初めて判断を誤る。彼の慣習があくまで経験の蓄積であることとその限界、というか特性についての話なんだろうね。理論先行のマルシル(まあライオスも…)との対比で、それぞれ得手不得手があるということだわな。

クラーケンとのバトルは水場での巨大生物との大立ち回りってことで、実に見栄えのするアクションになっててよろしかった。生け〆でぞろっと色が褪せる辺りはアニメならではの見所ですね。水中にいるクラーケンに水上歩行の魔法かけて水上に引きずり出すってのはそこそこマンチなヤリクチではある。…今回の料理は拾い物の麦と人魚卵のポリッジとクラーケンの寄生虫のかば焼き…と、馬油?脂肪の石鹸。ポリッジしんじつを伝えようとするもマルシルに「おいしい!」と言われてなんも言えなくなる、ここのマルシルのストレートな笑顔がとてもよかった。

いろいろ。・マルシルが髪の毛と魔法との関わりを説明しつつ髪を結うシーン、丁寧かつフェティッシュな作画が印象的でした。・行き(浮き?)倒れのカブルー一行見て、カブルーを言下に「知らない」、クロについては「覚えてる」っつーライオスの世界認識は…うん、ギャグになってるけどなかなかアレだなあ。・セイレーンの催眠歌に歌で対抗するライオス、すんげえエエ声で笑ってしまった。エエ声なのにちゃんと外してんのな。・クラーケンが不味いっての、ダイオウイカが塩化アンモニウム臭がするのが元ネタだろうね。あれは深海特化の浮力確保の為だと聞いたけども。・クラーケンの巨大寄生虫は線虫の類じゃなくて円口類とかに近い生物っぽいな。九井先生そこまで考えてそうに思う。

●葬送のフリーレン・23話。二次試験開始、科目はダンジョン攻略。フリーレンがマッピングアプリで進んでんのすっげえゲームっぽいな…って思ってたら、彼女の行動規範の根っこにあるのがヒンメルの「マップ全部チェックせなあかんやろ」気質によるものだと知り、今までの行状に首肯するものであることを知る。ホンマあいつワケ判らんわ、と言うフリーレンの表情のなんと柔和なことか。ミミックに引っかかることも楽しいことだよな。なあデンケン!

そのフリーレンパーティ。ゼンゼはフェルンを「優秀だが意欲を感じない」と評し、フェルンはそれに「フリーレン様が楽そうなのを見たい」と言い、ゼンゼが「この試練を楽しめる者たちについてきてよかった」と独りごちる。その連鎖がこのパーティの骨子ってこったろうね。いい雰囲気演出である。

深部のギミックとして試験者クローン登場。Wiz5を思い出したが、これはまあ普遍的なネタだろう。デンケンたちパーティに立ち塞がるのがフリーレンのクローンであるというシーンで、もんのすげえクライマックス演出になるのが納得すぎる上に面白すぎる。「強大な敵」の演出として結構なツイスト演出で感心したよ。あとリレミト/ロクトフェイト相当のゴーレムがすんげえ物理準拠で楽しかった。頼りになるなあ。

薬屋のひとりごと・18話。ジンシへの突き放すような言明のあとで「大丈夫、何の感慨もなく言ってのけたはずだ」と再確認するマオマオ。そして実家の一つとも言える娼館にて介護をする…うん、これはまあ、話に出てきた彼女の母親なんだろうね。脳梅毒となればもう、この状況下なればできることはほぼ無いワケで、まあそういうことだ。妓楼出身となりゃ、それはいろんなモノを見てきたことだろうしね。

とかなんとか言うてたら、ものすごくあけすけに「ラカンはマオマオの父親である」と開示された。ははあ…この段階でそれを名言するのか。となればこの後は、それ以上のネタを用意してあるってことだわな。明らかに「もやもやした雰囲気」が続いてるってことは、ねえ。ジンシからラカンの面会を告げられたマオマオの、サブリミナル的な嫌悪の演出は出色だった。

あとなんか含みありそうな女官・スイレイ氏登場、リヴァイヴ・ポーションが云々つってつっけんどんで名塚声となりゃそれは怪しい。ちうか怪しい人多いなこの作品。あとあと、普段はコメディエンヌとしてのヘッポコ演技を十全にこなし、こういうシリアスな時にも遺漏なく重たくできるのが悠木碧 の身上ではあることだなあ。何となく花澤香菜ルートに行きつつある?