けものみち

●旗揚!けものみち・3話。竜族のお嬢様とお付きのヴァンパイア、ともにぽんこつ気味な二人が加わってこれでOPに出てくるレギュラーがそろったってとこか。悪食で細かいことは気にしない竜の娘・リンダブレア(ってすごい名前だな)はともかく、デザイン見てデキる系の人かと思ったお付きのカーミラさんが思いのほかバカチンっぽそうだな。お約束のジャーマンかまされた時の絵面、とにっかく有り難くないぱんもろが印象に残った。あの皆川声の犬の奥さんが今んとこ一番色っぽい(?)のが何というか…ああ、犬じゃなくてコボルトか。まいいや。あと中世ファンタジーの一般兵士風な軽甲冑姿で酔っ払いの折詰持ってるギャグ、あれ海外じゃ通じないだろうなあ…。

夢の話は誰も聞かない

●夢を見る。仲間内十数人で集まって何かわいわいやっている、という大雑把な前提。片流れの青い鉄板屋根がその下のフロアまで伸びており、その傾斜した屋根を上ったところは畳敷きの薄暗い部屋で、長方形で狭くて雑然とした様子である。中で2、3人ほどの男が談笑している。この雰囲気はとてもいい、大学時代を思い出すなあと懐かしく思う。それにしてもこの部屋に来るのには先ほどの屋根上りしかルートがないのかしら、と男たちに問うと、「コンベア」があるんだけど今は動いていない、と言われる。窓外を見ると確かに、少し離れた辺りにワイヤと鉄骨で構成された小規模なロープウェイのような構造物が下の方に伸びているのが見える。面白そうなので見に行ってみようと扉を開けて部屋の外に出てみると、増改築を繰り返したような複雑な渡り廊下が曲がりくねりながら伸びている。天井は古びた青緑色の樹脂スレートで、透過した外光で辺りはぼんやりと明るい。ああこの雰囲気もいい感じだなあとケータイ取り出して写真を撮る。現実では一度も持ったことのない、フリップ式の白いガラケーである。廊下を進みくだんの「コンベア」の所に到着、斜め下方に伸びる構造物は確かに錆び付いていて動きそうには見えない。数階ほど下方の地上部分にも談笑している仲間たちが見え、コンクリや木造の古臭い建造物がデコボコと建っているが、それら全て現在のこの場所と内部で繋がっているようである。更に先に進むとアパートか文化住宅のように、同じ形のドアと窓がずらりと並んだ廊下に出る。外側は胸辺りまでのコンクリの壁で、はるか下方にスタートした小部屋が見える。その周囲に並ぶ建造物は屋上部分に洗濯物が干してあったり、室外機が並んでいたりとごちゃごちゃにぎやかしい。階段室を見つけて上に登ろうとすると上階に行かず天井にくっついていたり、ああこれは所謂トマソン物件だなと思ったりするなど、とにかく入り組んだ構造がずっと続く。住人らしきラフな恰好の青年と出会い、いやあこういう迷路みたいな場所にワクワクするので見て回ってるんですよと話したりする。この構造物複合体は、どうやら急な斜面というよりほぼ崖のような場所を延々と覆いつくすように構築されており、崖面自体もデコボコとしている上に建築様式も不規則とあってかくのごとく脈絡のない様相であるようだ。更に進むと数階分に渡る吹き抜けのような構造があり、その空間には骨組みだけに近い家が収まっている。この建造物は特に古いようで、木造の骨組みにはびっしりと蔦が巻き付き所々に青い花が咲いている。その横には崖面の段差が露出しており、ちょっとした湧き水の池と苔むした小さな祠がある。薄暗くひんやりとした雰囲気が心地よい。この辺まで写真を撮り続けていたがどうやらメモリ不足のようで、ケータイに警告が出る。画像保存場所を本体からマイクロSDに変えたらまだイケるようなので、そのようにする。吹き抜けを回り込むと分岐した通路がやがて地面の「道」に繋がり、外部に出る。草むらや田畑、ぽつぽつと点在する民家、鉄道路線まである至って普通の田舎風景である。しかしここが崖のてっぺんというワケでもなく、道の横には切り立った崖とそれに付随する建造物が更に上方に続いている。さてそろそろ元の小部屋に戻ろう、しばらく経ったがまあ何かあればケータイに連絡入るだろうし…しかし彼らは自分の電話番号知ってたっけ、うんまあいいやと帰途につく。この辺で「もうそろそろ夢から覚める」という感覚が意識に入り込んでくる。この雑然とした迷路のような空間がとても居心地よいので「是非とも覚めてくれるな」と残念に思いつつ、しかし詮方なく目が覚める。

ヴィンランド/バビロン

ヴィンランド・サガ・14話。世界の悲惨さに押し流されてどうしようもない庶民と、今まさに世界の無常さ方面に傾きつつあるアシェラッドたち。残酷な一夜ののちに一人だけ生き残った女の子さんの前に現れる、青い青い月夜のこの世ならざる美しさが、物語のキモとして充分に成立するだけの説得力で表現されててすげえなあと思った。あとトルグリムとアトリ、修道士と何だかんだフツーに話してんのがなんか面白い価値観ではある。殺すとなったら一瞬なんだろうけどね。

●バビロン・2話。今回はともかく事件の重要参考人である平松エミコさん、この人のムチャクチャな存在感に尽きる。調書を取っているその初っ端の、他愛も無い会話のシーンで既に「あれ…こいつおかしいぞ…」という雰囲気を出す細かい演出(ニコリと口を開くその瞬間でカット切るとか、妙に細かくデザインされた瞳の絵とか)が冴える。相手がどんな人間でもそれに合わせた会話術をやらかす狡猾さがあんだろなと思わせる、妙な重量感と質感。ジジイどもを手玉に取る描写も含めて、その身なりからも隠しきれない頽廃性と官能性。レクターというよりはニャルラトテップというか…。んでこの声誰だろう、と思ったらキャスト欄が「???」って…何だろうね? こんだけ喋り倒して謎キャスト、というギミックはどういうことだ。なんかすっかり制作側の掌上だよホンマ。

黒パン欲

●以前たわむれに黒パン(ライ麦パン)買って喰った時にはその独特の酸味がちょっとキツかったのだが、その時も思ったことながら「喰い馴れればイケるんじゃないか」という印象はある。てことで急にふと黒パン喰ってみたくなったのではあるけれど、近隣には売ってないのよねえこれがまた。前に買ったのはどこでだっけ…用事で梅田出た際に成城石井でだったか。さしあたり少し遠くにある大き目のスーパーを見てみたら、一応「ライ麦配合パン」はあった。買って喰ったが黒パンのあの味じゃないわなあ…少々風味がワイルドかな、って程度で。でもこれ、トースターが無いのでフライパンで焼いて喰うに旨いのは旨いのであんまり文句はない。…うん、まあ、黒パン欲求はまたそのうち、機会があれば満たすとしよう。今はこれでいいや。うん。

けものみち/ハイスコア

●旗揚!けものみち・2話。前回は主人公の源蔵というキャラの異質な行動でツカミを行ったのだが、今回はその上でVSオークという見どころを設定している。魔獣(動物)相手では表現しきれなかったプロレスのムーブを、デミヒューマン相手にふんだんに見せる…いやマジで、ほかのシーンは決して質が悪いワケではないがまあ通常の範囲内程度の作画が、オーク相手のマッチでは突然ごく上等な「作画アニメ」になる辺りで大いに笑う。正しいリソースの傾注方法だと思った。あとオークの首領、強面で剛腕そうなキャラに小野大輔というワケ判んないキャスティングもよし。何でだよ面白いからいいけど。

●新番組・ハイスコアガール。てっきり2期がこのタイミングで開始するのかと思ったら、この放送から3話は既出のOVA分で「II」はそのあとってことらしい。まあまとめて視聴する分にはどうでもいいことです。てことで当然ながら前シーズン最終話からシームレスに続きですな。主要キャラそれぞれに成長と変化はあったものの、やっぱハルオさんは一番鈍いというか精神的にゲーム少年のままである。対比的にその辺どんどんマセてゆく女性キャラなのだが、大野さんが一番ヒロインらしい位置に居る、居てしまうのは部分的にハルオのガキ精神と共通部分があるから、なのだろうな。コハルさんはそれを「理解しよう」としている、つまり彼女の中にはその属性が元々希薄なのだ。だから苦労するし、プチ悲劇だし、またそこがキャラ的な魅力でもある。あとお母んすごい。そしてアクアノートの休日はいい。またダークエッジも徒花的に好き。今回は以上。

ハイスコアガール・14話(という扱いでいいのかな)。付き合う権利を賭けての格ゲー三本勝負という、冷静に客観的に見ればなんかヘンテコだけど当事者たち…まあ主にコハルさんにとってはどうしようもなく真剣なシチュエーション、という頭悪くて青春でマジな設定がよろしい。この勝負中においてハルオさんの役割はどちらかというと舞台装置で、ちょっと超越的に描かれている(その上で勝ったら無邪気かつ邪念もなく相手をからかい賞賛する)のが面白い。「イノセントは無敵である」のテーゼですなあ。こんな勝負なのに、おまけにサブ音声が安元ガイルなのに、ちょっとホロっと来てしまうのがなんか悔しくもある。…新キャラのニコタマちゃんは井澤声でヘンテコでよいし、集ってくる「猛者」たちが妙に豪華なキャスティングなのがそこはかとなく可笑しい。鈴村寺島諏訪部小野興津か…。

バビロン/キャロル

●新番組・バビロン。制作の為に周到に取材を重ね、またじっくりと練った展開を構築しているのがよく判る第1話であり、お話のツカミとして充分なパワーを持っている。どんどんと繋がり転がってゆく展開は30分枠を飽きさせず、それを支える細かいディテイルに遺漏は無い。…とまあ、こんな感想に乗っかってくる重要な要素は「原作が野崎まど」だってことだよねえ。私が実際に鑑賞したのは「正解するカド」だけであるが、この1作に限っても相当な賛否両論ぶりだったワケで(個人的には「賛」側の人間だけど)、当然その経験が下敷きにあると、今のこの面白さが最後にはひっくり返る…まあその、面白さは盛り込んであってもその質と方向性がぜんっぜん違う、とかそういうことになるのではないか、という予断予兆予測があるワケで。当然このままの方向性で面白く続く可能性もあるワケで。さあ、どうなるんでしょうねえ。いろんな意味で先が楽しみな作品である。にしても、物語が一気に展開を始めるキーアイテムのあの「書類」のエゲツなさは流石だ。こういうおかしなディテイルも、多分この作者の味わいの一つなのだろうなあ。

●キャロル&チューズデイ・最終話。最期はまあ、期待を裏切らず「奇跡の7分」をストレートにお見せしてシメ。ちょっと面白いのはいろんな問題を解決するそのものの所を見せず、「奇跡」の様相を視聴側に提示したうえで「あとは各人の想像力が解決してね」で終わらせたとこ。これはその描写に自信がないとできないだろうし、またその自信にふさわしい…期待させただけの出来上がりになっている。最終回として十分なパワーのある、そんなお話であった。

総評。なんというかその、レベルを上げて物理で殴るような作品だったなあ。骨子や設定はベタもベタ、展開も本当に素直。王道と言えば聞こえはいいが、意外性のなさは一種の弱点ではある。それを有り余る手間とカネ、十全すぎる作画、びっくりのアーティスト起用によって成立させる…というね。どっちかっつーと渡辺監督って、作家性的にトリッキーさよりもこういうド正面な話が得意なのかな。なので、俯瞰で見るとイマイチ喰い足りないところはあるのだが、見た後はそらそれでなんだか満足しちゃうというね。…それにしてもこの贅沢さは、この人の経歴がないとでけへんかったことではあろうなあ。

てことでまあ、うん。いろいろ言いたいことは無いでもないが、上記の通り最終的に満足しちゃったので、そりゃしょうがない。個人的には次回作として、もう少々バカチンな話を期待してみたい。うえのきみこメインとか。ダメですかね。

本好き/ヴィンランド

●新番組・本好きの下剋上異世界モノにして題材が書籍、監督は本郷みつるということで割と期待してたんだけど、1話に関して言えばイマイチピリッとしないな。作画面でそれほど潤沢なバジェットじゃないのはまあいいとして、状況の説明として語り起こしのテンポが単調なのは否めない。これから進んでいくと変化が付いてくるのだろうか。あと、一般庶民には文字情報自体が希少であるってのはなんかすごいけど、この辺はまた仕掛けがあるのかもしれない。それとあとエンディングの絵はアートアニメっぽくていいと思いました。…さあて視聴継続どうしようかなあ。

ヴィンランド・サガ・13話。この行軍はどうも綱渡り気味であり、文字通り先には暗雲がある。しかしこれはアシェラッドの出自・アイデンティティ、つまりこの行動こそが彼の根幹部分でもあるので止めることもできない。まあいろいろと運が悪かったってのも含めて、それがドラマではあるんだよなあ。クヌートちゃんに関しては彼を育てたいアシェラッドと守りたいラグナルの対立でもあるが、同世代の全く立場の異なる存在としてトルフィンがちゃんと役割持ってんのがアニメ的に面白い。引っ込み思案ヒロイン(?)とヤンキー野郎だわな。