菓子喰うワシも好き好き

●毎度のごとく部室に行ってみたら毎度のごとく何しに来たジジイ視線で歓迎される。ぼやぼやしてたら一回生の一人が「こんなん作ってきましたよ」とてタッパを出してきた。中身は西洋菓子。ソフトクッキーにバナナシフォンにブラウニー。現役どもに混じってありがたく頂戴する。


シフォンはバナナの風味を生かした甘さ控え目、ブラウニーは極々濃厚なチョコレートの香り。上手いもんだし旨いもんだ。ちなみにこいつは♂。周囲のおねいさん方からは「ぜひウチの嫁に来い」の大合唱である。うーむ、モテモテ君だな? 君はモテモテ君なのだな? 


ワタシはヘボながら自炊するけど、菓子作りに関してはほぼ未経験である。なんかさあ、小匙一杯間違えたらおじゃんになるんと違うか、てな気がするのさ。素材の量の許容範囲がタイトっていうか。そう言うと彼は「いや、ベーキングパウダー等いくつかの勘所さえ押さえとけば、あとはムリヤリで結構いけますよ」と。


うむまあ、確かに料理でもそれはそうなんだよな。美味しい料理を作るコツは「素材や調味料の分量をものすげえシッカリと管理する」こと。いや、ちゃんとしたウデと基礎知識がある人は別よ? だがワシのような「何とかなるやろ」てな野郎にはこれが効く。レシピ本通りに作るとホンマは美味しいのだよね。マジで。細かいとこでなあなあにしちゃうので「我が微妙な風味」になるのだ。…喰えるからいいけどさ。


●帰宅して夕飯を作る。下味つけた豚肉と小松菜をごま油で炒め、なんか物足んないのでちょっと一味を振る。旨いよ? でもそこそこでした。喰えるからいいけどさ。