フリーレン/薬屋のひとりごと

●葬送のフリーレン・27話。アバンでまたチョーさんのタツジンが出てきて、特に何もしなかった。またそのうちしょーもないタイミングで出てくるかな。本編は三次試験までのインターミッション、相変わらず仲いいなみんな。言うほど悪辣でもないリヒターに、じじいとまごのデンケンとラオフェンがそれぞれ慰めに当たってんのが可笑しい。そもそも地域密着型の道具屋さんやってる時点でもう庶民派なのよね、リヒターさんも。

粉砕しちゃったスタッフをめぐってのフェルンとフリーレンの話は、子供っぽい未熟さと乏しい情感のギクシャクしたふれあいを賞玩するお話ですね。ザインが居りゃ一発で解決もするだろうが、シュタルクの一所懸命さもいいドラマ作りのソースではある。…とりあえず肉喰わせるという最適化があるのが強いよね、フェルンさんは。

後半は三次試験本番、ゼーリエさんによる圧迫面接。切って捨てるような気まぐれ処断の上にそれがほぼ正しいという、まあめんどくさい上司ではある。エルフ二人、永く生きた者同士の老獪なやり取りの中で、しかしフリーレンの方が一歩分だけ先を見ているのはかつてのパーティとの経験によるものか。今のフェルンと過去のヒンメルを加えた彼らを「花」が結びつける。プラグマティズムから外れた無駄であるもの、その余裕に…揺らぎにこそ本質が宿る、のだろう。多分魔族は判らない。ゼーリエは…どうでしょうね。

薬屋のひとりごと・22話。ラカンよりの難題としての「園遊会青いバラ」。それをジンシに通すやり口がいかにも「この後宮世界の特殊プロトコル」っぽくてよろしい。ともあれ難題を解題するにその困難性は二つ、まず季節外れであることとそもそも青いバラが無いこと。前者を温室にて開花トリガーをいじること、後者は白バラを色水に活けることで対処するが…という。

何とか蕾にまで持ってったのをジンシ様の口八丁で帝相手にクリアとしといて、その様子を「何とイヤミな」で片すのがラカンというお人…ってのが描写として判りやすい。状況を振り回し続けてきたそんなラカンに、どうやらマニキュアでもって一泡吹かせる計略がマオマオにはあるようだが、何だろうね。話に出てきた「毀損した妓楼」…マオマオの母親がらみのことかしらん。ラカンは相貌認識に障害があるようだが、それも関わってくるのかしらん。その辺は次回以降か。

ロウラン妃のお身内:シショウにチョー。この人も内面を読みづらい、面倒なキャラとして配置される。ラカン近辺の話が少しずつ紐解かれている状況下、こっちのロウラン側はまだ霧中ですな。また背後にはウザったい事情がとぐろ巻いてんだろうねえ…。