オルフェンズ/コンクリート

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ・10話。テイワズと兄弟の杯交わして組織の一因となった鉄華団である。整備も受けられるし商売先も手配してくれるし、また構成員どももそない悪印象は無いしで今んとこ悪くない状況である。お話上もしばらくはこのまま行くだろうなとは思うけれど、どうなんだろうね。この作品のテーマを抜きにしても、ずうっと巨大勢力の下部組織のままってのはちょっと考えにくいところである。そうなるとどうやって彼らが独り立ちすることになるかだけど…ま、それは先の話ですな。

そんな感じで今回は各キャラの状況や過去を見つめるような落ち着いた回…と思わせてラストにドンとインパクトを持ってくるのはなかなか上手い。今まで誰にも話したことのない「弟」について明かすアキヒロさんもそうだけど、とにかくタカキの死亡フラグの乱立ぶりが凄すぎて「あ、これ逆に生き残るかも」と思えてくるほどであった。だって一話のあの子が亡くなったのとおんなじようなことしてんだもんよ! そら死ぬわと思いますよ!

そういう意味で、あわやってとこに駆けつけるミカさんの安心感は磐石のものがある。エンディングの「おーるふぇーんず」にドンピシャで花道登場って当たりはもう様式美に近い。…ってェかこの相手、ひょっとしてひょっとしなくてもアキヒロさんの生き別れの弟だったりするのかしらん?

あと各人のキャラ掘り下げにおいて、妙に男と女っぽいアレな話が多いのがおもしろかった。女性に弱くてどうにも童貞っぽいオルガさんはそっち方面に人気出るだろーなーと思うし、またアトラさんの天然なんだか達観なんだか判んない精神性がおもろいし。娼館での過酷な生活を見るによくここまでまっつぐなお人に育ったなあと思うけど、いやそういう出自だからこそミカさんハーレムを構想しちゃうのだろうなと納得したり。あれ、ガンダムヒロインの思考形態としてはかなり独自よねえ。

●コンクリート・レボルティオ・10話。ジャガーさんメインの話でタイムトラベラー話。ジャガーさんについては元ネタがイマイチピンと来なくて、スーパージェッターがその一つらしいと聞いたのだけれど、ジェッター自体ワシよく知らんからなあ。とまれ、時間操作能力ってことは当然話をややこしくするパラドックス要素には事欠かないワケで、まあ今回も割とそんな感じ。「タイムパラドックスにはパラドックスをぶつけてチャラにする」という大雑把極まりない解法がなんか良かった。そんなもんかもしれんなー、という妙な雰囲気がある。

今回は更に、シリーズに通低するテーマである「大人と子供」が前面に出てきている状況。三度も同じ時代を行き、そのたびに大人になろう、子供っぽさから抜け出そうとしているジャガーさんであるけれど、そういう思考自体が子供っぽいんと違いますか、ってのはまあそうだろうなあと。でもだからこそ共感するところも大きいんじゃなかろうか。ナイーブな正義の男→ニヒルな効率主義者→手足のついてるロボいいよね! という変遷とか、あーうーんなんか判るわーって感じである。もう好きにすりゃいいんだよね、ホントはね。

敵として出てきた絶対正義のIQ団、これも元ネタがよく判らないが、流石この作品って感じで攻撃具合がエゲツなくて面白かった。容赦ねーというより見境ねーな! あと忍者部隊月光さんは判りました。赤光っつった? なんか微妙に縁起悪くない?