コンクリート

●コンクリート・レボルティオ・6話。世界的バンドの日本公演の前座をやったコミックバンド、ってことでこれドリフターズか。そのビートルズっぽい人たちとすれ違いに接触したことでちょっとした超能力を得た彼らであるが、超人として生きていくにはどうもしっくりこないキャラではある。リーダー言うには「笑えねェ」と。…確かに彼らが人を湧かせることに、強大な力は必要ないかもしれない。でもあのパワー、使いようではちゃんと役立ちそうだしねえ。中途半端ってほどじゃないと思うよ。特にリーダーの能力なんざワルいことに役立ちそうでっせ。それをしないってのが彼らの矜持、それこそ笑えないってことなのだろう。

冒頭で三人のバンドの様子を見せ、一旦過去に巻戻して四人の姿を見せる。この作品のことだから多分…と思ったらやっぱりではあるが、死んでしまったとは結構ヘビーだな。つーかメガネの芸能プロさんも人一人殺しといてあの程度の動揺で済むのが凄い。その辺はドリフターズもどきさんたちも同様だけど、このなんとも言えんドライさは會川作品っぽくもある。画面設計として重厚さを排除してあるのが奏功している、とも言えるな。

途中で一瞬出てきた女性バンド超人さんたちはそのまんま出てこなくなったが、彼女たちの来歴とこれからを考えるとこれまた面倒なドラマありそうだなーとか思った。本編にはもう出てこないだろうけど、小説なんかのスピンオフで存分にダークな話が作れそうであり、またそういうの喜々としてやりそうなスタッフでもある。どうだろね。