うしおととら/ワンパンマン/おそ松さん/ルパン三世

うしおととら・19話。獣の槍のオリジンを見せてやると言われて時を遡るうしおととらのお二人さん、の話。語り起こしはほのぼのとしており、そしてどんどんと不穏な影が差してきて、一気にえげつないことになっちゃう、というこの作品らしいエピソードですね。側室の中から白面さんが正体を現したシーンの、ホラー映画もかくやって程の恐怖感描写はなかなかスゲエ。あとは毎度のことながら各人の「目」だよなあ。白面さんのおっそろしい目も然りながら、剣を鍛えてゆくうちに変化してゆくギリョウさんとお父んの目も怖い。まあ本当に怖いのはこっからではあるんですが。

原作見た時も思ったけど、時逆と時順はちょいと便利すぎる、っつーかお話の根幹にさえ関わる存在ではあるなあ。デザイン的にあまり類例が思い出せないヘンなキャラで、それ故にどんな声してんのか想像しにくかったが…そーかー田中真弓かあ。なるほどなと思ったりする。この路線なら、生きてりゃ田の中勇辺りもアリだったかしらね。あと声で言えばギリョウさんちのお母んが櫻井智だった。割と久しぶり。それとあと、未だ白面さんのお声はシークレットなんですな。何故か林原めぐみのウィキペには白面の者としてキャリアが記載されてんですけどもね。何故かね。

ワンパンマン・6話。人並みの名誉欲はありながらも相変わらずマイペースのサイタマだが、シゴトしないとヒーロー登録無くなっちゃうと聞いて焦るのである。どーしよーかとうろうろしてたらなんかお誂え向きに関節のパニックさんが暴れたのでこれを排除して事なきを得ました、という話。そいでヒーロー協会と怪人連中と世間一般の側から見ると、サイタマさんという存在は「謎の怪物」である。群盲象を撫でるというか…しかしヘボヒーローと超絶ヒーローの二重状態ってのもなんか面白いな、サイタマさん。こんなけの特殊能力持ちとハイテク組織があるなら、サイタマさんの事実くらい判明しそうな気もするが…ま、そこを言うのはヤボではあろう。

顔見世程度に今後重要になりそうなキャラがチラホラと。パニックさんはまた出てきそうだしともかくとして、何だかやたらと強そうなお子様のタツマキ・部下を率いる謎のお嬢様・フブキのお二人ですか。とりあえず予告でフブキさんは次回は出てこないことが判明しましたがね。ヒーロー連中も一癖ある奴が多いってことだが、そうねえ…それに対抗できるような敵がコンスタントに発生してるってのがこの世界のこわいとこだ。こないだの進化の家みたいな組織がまだあんだろな。ま、それは次回以降ってことで。

しかしホンマ、フブキ役の悠木碧さんは抑揚独特だなあ。これでイケてるってのは声優業界で無二の武器ではある。

おそ松さん・6話。Aパートはハタ坊担当回。今まで登場時間がとても少なかったので桃子さんの持ち腐れだなーとか思ってたら、今回はガッツリ出演であるので満足である。つーか2作目ン時もそうだったけど声かわいいな! 検索してみると2作目で真柴摩利、白黒では貴家堂子。基本的にかわいい声がデフォルトのお人なのね。んでまあ今回は何故か超絶お金持ちという設定にて再登場、六つ子たちを雇用する上でケツに旗を刺すというオチ。なんだこれ。

Bパートはイヤミ担当。落ちぶれたイヤミがその出っ歯によって瞬く間に大金持ちとなり、そして案の定のワケ判らんオチを迎えるという構成はなんか、すごく赤塚マンガっぽいなと思った。特にオチであるイヤミの頭ド突いたら出っ歯が際限なく出てくるという彼の謎構造、この投げやりさがすごく「らしい」。あと競馬シーケンスの一位剥奪ネタのムチャクチャな天丼ネタがかなり好みだった。三連ギャグの最初が「馬が速すぎてBTTFのデロリアンっぽく時空を越える」なんだもんなあ。ブレーキのブの字もねェや。あーそれと最後の出っ歯がターミネーター2やゴクリと指輪っぽく溶岩に沈むまでのピタゴラぶりもおもろかった。どうもワシは唐突なバカネタに弱いようだ。そしてあとスタッフロール見るとチョイ役のフランスの人に何故か堀内賢雄だったのが一番笑ってしまった。何でだよ! 気付かねーよ!

前回のカラ松の扱いはどうやら本気で定着させるようで、今回カラ松が何喋ろうと徹底的に無視されてんのがかわいそうというか何というか。多分これ、お姉さん方のウケはよろしいんじゃないでしょうかいろいろと。

ルパン三世・6話。莫大な遺産を相続したと疑われる寡婦のお嬢さんとそれをめぐるアレコレの話、ってことで銭形担当回。このシリーズは基本的には銭形をコメディリリーフ的には描かないという方針のようで、最近の傾向ではあるが悪くないなと思う。一人でルパン「たち」に対峙してるし銭形流逮捕術として投げ縄使うし知略においてもルパンにキッチリ読みをあわせるし、、このおっさんの実力がよく判る回でありました。有能だが人格は多少角の丸い宮崎銭形とも違う、割と原作に近い雰囲気ではあるな。ま、原作銭形もけっこうブレ幅広いんですけどね。

舞台が大きく変わったり何度もドンデンを入れたりという、レンジの広い話作りもルパンっぽい。唐突なところもちゃんと伏線やシコミとして拾い、全体で見るとまとまった感じになってんのは脚本の力量でしょうね。…ちょっと苦労してんなーと今回思ったのは、やっぱあの作画テイストやね。太目の描線を含めた雰囲気をシリーズ全てで統一するのは難しいんだろうなと思う。作監のしんぼたくろうはどっちかっつーとアッサリ目の絵で真価発揮する人のイメージがあるからなあ、個人的に。

ゲストの未亡人さんに田中敦子、その関係者刑事に小山力也というどっかで見たようなコンビ。あくまで小物の小山さんってのも最近は珍しいやね。あと回想シーン、これも珍しい田中敦子ねーさんの少女声が聞けたりして、今回そういうとこでも見所(聞き所)多かったです。敦子さん、案外こういう声かわいいんすよね。