●新番組・キャプテン・アース。監督五十嵐、脚本榎戸、制作ボンズのスタドラスタッフによる新作ロボアニメである。スタドラが演劇的でケレン味たっぷり、結構攻めた感じの作品であった一方、こっちの方は比較的王道に乗っ取ったボーイミーツロボット（とかガールとかボーイとか）になってたかなって感じ。主人公の立ち位置や周囲のキャラについて、そこそこ描写を盛り込んではいるが詰め込んだ印象はそれほどなく、堅実に積み上げてってるなーってとこでの巨大ロボ合体シーンがなかなかよし。…あとあと理論補強されるとは思うが、今んとこあの衛星軌道上三段合体シーケンスはほぼ意味なしやんね。カッコいいなら全てよし！ うん、いいと思います。
敵の勢力は（今時！）月の裏側の秘密基地、実働部隊は鈴村と真綾のご夫婦コンビ。このロボと搭乗者はかなりスリムかつ未来的なデザインで、末端肥大的な主人公側ロボと好対照。敵側整備のおっちゃんたちがすげえ人情味あふれるエエ人っぽい感じなんだけど、どうなんでしょうね。地球人同士の争いなのか何なのか。このおっちゃんたちのおかげで、しばらくワシ鈴村真綾の人が味方の先輩戦士か何かだと思ってましたよ。…このお二人さんが手ェかざして「遊星歯車」とか何とか言うてんのは、スタドラの「綺羅星！」を思い出したりはしましたな。こういうの好きね。
てことで、さて。これは結構気合とカネのかかったプロジェクトではある。見ててなかなかおもろそうだし、主人公・ダイチさんのあまりウジウジしないキャラもよろしい。しばらくお付き合いしてみましょう。
●新番組・ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース。こないだやってた一部二部に続き、人気の第三部のアニメ化である。第三部アニメと言えば北久保監督のOVAですが、まあその辺はあまり気にせずにやってって欲しいと思います。…ワシの脳内的には未だにダービー兄は故内海賢二のアレなんですけどね。それはともかく。
第1話は留置所に引きこもりの承太郎がジョセフとアヴドゥルに導き出され、運命の旅に向かおっかなーどーしよっかなーって辺りまで。チャッチャとまとめてはあったもののそれほど詰め込んだ雰囲気は無く、どうなんだろ、このペースで進んで何話で終わることができるのか、その辺ちと心配ではある。もう昔のことなのでそこまでキッチリと原作マンガを思い出せないのだけども、話の流れの再構成は結構慎重に行われてたのではなかろうか。それほど不自然なところも無かったように思います。
小野大輔の承太郎を筆頭に、キャストはみなよくハマってて問題なし。石塚運昇さんのジョセフがなんか面白くて、どこか若い頃…杉田ジョセフの言い回しが感じられるような演技プランを感じたりしてね。結構すり合わせに時間使ったんじゃなかろうか。あとナレーションも大川透の続投で嬉しい。てことで、話の筋は重々承知の上ながら、気楽に楽しませてもらいましょう。えーあと何だ、今回目を引いたのはアレだ、ホリィさんが警官たちと一緒に留置所に向かうシーンの長回しカット。正面からのショットのままカメラがずうっと三人を引っ張り続けるという、何でまたそこまで地味にめんどくさい演出してんだろとか思ったりした。原作あんな感じだっけ？ 見てて面白かったからいいけど。
