残響のテロル/キャプテンアース/ジョジョ

残響のテロル・2話。911もどきな都庁爆破テロであるが、事前の火災報知などなどにより死者は出ずに終わる。現実にそーうまくいくかどうかはともあれ、物語上この二人は少なくとも今の段階では「そういうことを意図していない」という説明であるな。大騒ぎの喧騒さめやらぬうちに若いテロリストさんたちは第二の事件に火を付ける。スフィンクス(スピンクス)の謎かけに模して爆破予告を行い、それは彼らの予期通りに警察と世間を惑わせ、そしてどうやらある人物を表舞台に出させることに繋がる…ような感じですか、ね。沢田研二っつー名前が出てきたし、やっぱ太陽を盗んだ男が念頭にあるようでんな。お二人さん、結構トシけた知識持ってんな。

今回は語りの視線を警察側にも多く置き、主人公テロリストと警察組織の対戦構図を判りやすく提示している感じ。おっさんの木っ端社会人のワシであっても入れ込みやすいような雰囲気になってきた。理由の一つは警察側がちゃんと助演として機能するくらいにバカチンじゃないように描かれてることやね。…六本木警察署は早々に爆破されちゃったけど、いやもう、実際の社会組織のセキュリティってあんなもんよねえ。ガチガチに固めることもやろうと思えばそらできるけど、それは常時余計なコストを支払い続けるってこったしねえ。勿論こんなことがあったら早速対案としてめんどくさい施策が講じられてめんどくさくなるんだろうけどね。

ユニット名「スピンクス」というネタで結構な尺を割いてるってことで、作品中に出てきたオイディプスがらみのエピソードが本編にからんでくる確率が大きくなってきた。オイディプス(エディプス)となればそら畢竟父殺しの母姦通ですが、えーと…スピンクスを名乗るこの二人が自家撞着した日本国家に犠牲を伴う改革を促す、っていう構図だろうか。となるとこの二人、目的が成就された暁には予言により死んでしまうことになるワケだが、さてどうなることか。

…割と些細なことながら、警察のミーティングシーンとか結構リアルに描かれてんだけど、大モニタに図や字が表示されるたびに発生するピコピコ電子音がやっぱ気になるなあ。周囲のデザインや描写がそこそこリアルだけに、この辺の演出が突出して浮いておられる。画面変化だけでは演出上味気なさ過ぎるのは充分判るけど、それこそパト2でやったみたいにマウスのカチカチ音で代替してもエエんとちがうやろか。

キャプテン・アース・16話。遊星歯車さんたちは裏切り者のテッペイを除いて勢ぞろい、そして地球サイドはハナ(ピッツ)の予知能力を失うもハナさんがロボ搭乗者になることで戦力的にはプラマイアップ。これで双方とりあえずの陣形は整った…って、魔法少女アカリちゃんの魔法ロボ的展開はおまへんのかしらね。まあ4人クルーのうち3人目のロボがこの16話という結構進んでからの段階だし、もう少々先なのかもしれんがねえ。ここで「作戦が終わったらみんなで神社の夏祭りに行こう」というフラグを立てておくのは、いろんな意味で重要かもしれない。

さて。我らが4人の目的である天王星・オーベロンの空母も示され、そしてそれが不気味に輝いていることが描写され、ついでに地球側の他勢力が何やら企んでいることが語られる。こっからもう少し事態の展開速度が速まるよ、ってなとこだろうか。クベ社長どころかアマモコの二人をも欺いておられるパックさんがどういう位置を占めるやら…まあ名前からしジョーカー的な擾乱役は確実ですが、ラスボス的な目も無いではないかしらね。

新たな戦闘力となったハナさんの赤いロボ・フレア。スタンダードなキャプテン、スナイパーのテッペイと比べて今んとこは「超短期予知能力」という、単体ではイマイチ花を持たせづらい性格のロボですな。のちのちあるだろう共闘状況に於いては大いに役立ちそうだが。今回の女同士のキャットファイト太陽フレアによる水入りがハナさんに勝利をもたらした格好だが、「このタイミングで」偶然が起こるってのは…これもハナさんの能力だとすると、これは予知というよりは因果をちょいと操作する系の能力である可能性もある。ま、それはのちのちとして、やっぱロボ同士の決着が結構あっさり気味なのは毎度ながら物足りないな。折角だからドドドンくらいの連打で勝利してスッキリして欲しかったな、とか思ったりもした。

遊星歯車さんたちの長、セイレーン様には少々ブレが見られますな。これが先週言うてた「この星の影響」なんだろうけど、どうかねえ。遊星歯車(の一部)が仲間になったりする展開もあるかもねえ。無いかもだけど。

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース・16話。承太郎一行はエンヤ婆を引き連れてカラチに到着、そこで史上最弱にして最恐…というよりは最性格悪のスタンド・スティーリーダンと対戦するのであった…っちう話。第3部の敵スタンド使いって往々にしてその目的忘れて暴走することが多いんですが、このお人はその中でもかなり典型的なゲスお兄さんでして印象深い。エンヤ婆はあっちう間に処分したのにジョセフ殺害(未遂)には10分かかる、ちうてるのは作劇上の都合なんだろうけど、ダンさんの性格考えるに「10分くらい使って承太郎を思うさまイジメ倒したろやないかい」ってな意図がありそうな気がするわな。まあそんくらいアレなお人、ではある。

実際この辺はラスト、数ページにわたってのオラオララッシュをヤりたいがためのスプリングボードの部分ですよね。あの辺の描写がいったいどうなるか、今からいろいろと期待を持たせることであるが…その為のダンのいやらしさの掘り下げとして、岸尾だいすけの演技がまたよう光っている。割とさわやか気味なキャラの印象が強いが、こういうエキセントリックな演技も上手い人だからねえ。うん、確かにコイツは殴りてェわな。

にしても、冒頭のケバブ値切りシーンについては…ううん、やっぱこれ荒木先生サーヴィスし過ぎというか、これからキッツい戦いをやらかす相手にこのギャグパートは違和感あるっちゃあるよな。おもろいからまあエエんだけど。あとここのナレーション、大川透のノリノリ具合も毎度ながら面白すぎる。お見通しだよん! とかマジィ? ジョーシキあんのォ? とか、流石やなこの人は。