鬼灯の冷徹

鬼灯の冷徹・最終話。前半は盂蘭盆、亡者が一時的にお里帰りする日ィなので地獄も一時的にお休みとなるのである。んでもってやることと言えば屋台が出て綿あめ買って籤ひいて盆踊って、というまあそんなような。そうして楽しんだ後は元の地獄に戻りたくない亡者たちをムリクリ引っ立てるという、楽しいような面白いようなお仕事も残っていると。何だかんだで地獄も楽しいってことやよね。無論獄卒たちにとっては、だが。

後半は恒例の鬼灯様による閻魔様イジメで。のどの調子が悪いと言う閻魔さんに、得体の知れないにも程がある様々なドリンクを飲ませてその反応を楽しむという…ううん、一応ちゃんと飲んであげてる閻魔様がお人よし過ぎるんだわなあ。まあそんな日常のルーチンギャグの後、「これからもよろしく」という言葉と共に淡々とシメ。この作品らしいっちゃらしい、平熱のまんまの終わり方ではります。

●総評。鬼灯様というデキる獄卒さんの視点から地獄ツアーをさせていただける、そんな話。この鬼灯さんってのがまあ、意外とさまざまな属性を持ったお人ではあるのだが、基本決して熱くならないデッドパンキャラなので、畢竟その視線からのお話も実にクールなものとなっている。それがこの作品の味であり、またちょっとフラット気味なテンションの元でもある。

ちゅーわけでまあ、どこでどう盛り上がるというお話からは程遠い作品なんだけど、見ているうちにその力の抜け加減が一種快感ではありますのね。ウチ帰ってきてさあ録画したアニメでも見ようかな、って時にまず最初に見ようと思うのがこの作品だったりする。それだけ視聴のハードルが低い、言ってしまえば手軽な作品ってことなんだろうな。良くも悪くもね。…この後が例のキルラキルだったから、余計にその対比が鮮やかでねえ。おもろい一時間だったと思いますよ、これ。

てことで、原作のストックがある限りいくらでも続けられそうなアニメですよな。二期をやれるほど人気があんのかどーか知らんけど、そうねえ、もしあるならたぶん見ちゃうと思う。うん、そんな感じのテンションでひとつ。