弱虫ペダル/サムライ

弱虫ペダル・24話。ハコガク泉田さん相手に繰り広げられる初っ端、スプリンター勝負。この瞬間に向けて全てを投げ打ち調整してきた彼に対し、田所鳴子の直線コンビは為す術もない。ああこの状況をひっくり返す隠し玉は二人とも用意すらしていないのか。無い。そんなもん無い。無い、けどまあ、全く無いってワケじゃなくて、ええいしょうがないここで見せるのはイヤだったがお披露目といくかあ! …とまあ、お前らこの期に及んで引っ張りすぎやろという定番のアレでありますな。

てことで、泉田さんがやっと本気出してジャージのジッパーを閉めるまでのお話。言ってしまえばこっからが泉田さんの本領ってことなので、いやはや結構な尺を取ってもらえてる状況ですな。まあ直線勝負は劇中でも言うとおり判りやすくパワフル、レースの花ってのも納得できるシーケンスなので道理ではあるが。鳴子さんの隠し玉は軽量化と空気抵抗削減によるシャープなヤリ、田所さんのは巨大な肺活量を生かした酸素機関車、とそれぞれのキャラに合ったハッタリ技が用意されてんのはよろしい。

…にしても、いちいち胸筋(アンディ・フランク)と対話しつつレースしてる泉田さんはやっぱおもしろいんだけど、何か状況に変化があったときに筋肉の方から動いてお知らせする、というターンに至っては笑いをこらえきれぬ。それ独立生命体じゃんよ! 泉田さん、筋肉星人に寄生されてるよ!

サムライフラメンコ・21話。舞台前に薬物を混入されて倒れてしまう彼女たち…だけど、ああっ気が遠くなってきたワとかそんなんじゃなくて、白目むいて泡吹いてるってなガチ描写がなんか生っぽいなあ。こういう生理的な感覚が、今回の敵である澤田さんの特色ではあろうか。…やってることは生々しいのにその存在はどうも虚構っぽい。妙なお人である。

ひょっとして自分の幻覚なんじゃないかと思いかけてるハザマさんに、いやそーじゃないよと道を示すのはやっぱしカナメ師匠である。こういうとこは流石やね。そしてヒーローとしてハザマさんに足りねェものは愛ですよ、と伝えるのだが、ハザマさんはどうもピンと来ない。彼はまだ愛を知らない。知らぬ人に具体的に教えられるものでもない。ひょっとして、敵である澤田さんも愛を知らぬ者なのではないか。…ううん、愛々連呼してるとなんか北斗の拳みたいやな。ラオウサウザーの戦いか!?

こういうとき別方面で妙に頼もしい石原さんと今野さんのサポートを受け、愛を模索し始めるハザマさんですが、とうとうゴトーさんにまで澤田さんの手が伸びる…ってとこでシメ。正直ゴトーさんの危なっかしさがそのままの状態ではお話的に終わらないっぽいので、なんかここで妙な化学反応が起こってくれそうな気もしますが、さあどうなるか。あと今回はやったらと石原さんがオバハンかわいくてよろしかった。愛のこと聞かれて照れたり何でも知ってると励ましたり、頼りになるマネージャですよまったく。「アンタは大嫌いだけど能力は評価する」と石原さんに言われて、いやー今までで一番うれしい言葉っすねと(多分本気で)言うてる今野さんもスゲーけどね。もう面白いからくっついちゃえばいいと思ったよ。うん。