弱虫ペダル/サムライ/スペースダンディ

弱虫ペダル・19話。合宿中行ってなかった授業分の補習にヘトヘトなご一統である。つーか一日で済むなら御の字じゃねェかなと思うんですけどね! ゼエタク言うなゼエタク! まあそんな苦難を乗り越え、インタハイに選ばれる小野田さんであるが、そうなったらなったで重責に押し潰されそうになってたりする。思い出したように「弱虫」要素が出てくるなこれ。ま、今はそう思っててもいざ本番となったら多分大丈夫でしょ、てな雰囲気がするのが小野田さんのキャラではある。

主将は先手打って小野田さんのフォローに入る。疲れたら俺たちが支える、だからお前も仲間を支えろ。そうでした、小野田さんはとにかく「独力で先行する」ってのが苦手な人なのでした。常に誰かと共にあることで無限のパワーを発揮する。団体劇の主人公として、それは確かにうってつけのキャラ設定ではありますな。めんどくさいっちゃめんどくさいけどね。

寒咲さんは少ないヒロインポイントをここぞとばかりに稼いでいる。そらまあねえ、基本はレースと練習がメインのお話だけにこういう日常学生生活シーンでもないと登場すら難しいものねえ。ただ、たまに出てきて天然カマすので、見てる方としては毎度々々「ヘンな子やなあ」っちう印象が先に立っちゃうのはしょうがないな。ずっと出ずっぱりでキャラに慣れさせることが難しいから。あと顧問のピエール先生、明らかにフランス系の名前しといて英語の先生、っちうのが何か「ああ…あるよねそういうの」って感じがする。内心忸怩たるモノがあるのではないでしょか。無いか。

サムライフラメンコ・16話。総理と世間に裏切られ、さすらいのハザマさん。今野のメガネさんは「彼は悪人をやれるほど頭が良くない、正義の味方がせいぜいだ」と言うが、実際そのとおり…頭が良くないというよりはバカ正直で要領よくすることを是と出来ない、ってタイプである。だから逃亡中に喰い物を調達することすらままならず、またゴトーさんを巻き込むこともよしとせず、そのまま行き倒れてしまうワケで。さあどうしたもんか…っちうね。

結局公園のホームレスに道を示されてゴトーさんちに向かうのだ。そこで出会ったゴトーさんの「遅ェよ、バカ」が実に彼らしく、ぶっきらぼうな温かさでよい。ショッキングなネタで次回に引っ張ることが多い本作だけど、こういうシメ方もやはり上手いものだね。僅かな台詞と仕草でちゃんと「あ、良かった」と思わせることの出来る演出ですわ。…一方のダイヤ・マリさんですが、こちらも相当こじれた心理状態であるのを何とか救いに持ってくことができたようで、善哉。つーかいきなりレズキスですかあ。先刻まで輝けるゲロ吐いてた人とも思えません。

老賢人としてのホームレスに清川元夢。こういうキャラに大御所持ってこられるとなんかこう、実は重要なキャラでしたって感じがヒシヒシとしてしまうんですが大丈夫か。伝説のヒーローかはたまた悪の親玉か。いやまあ、このまんま街のエエ人で終わっても全然問題はないんですけどね。

スペース☆ダンディ・7話。花も嵐も宇宙レースorチキチキマシン宇宙レース。要するにまあそんな感じのアレである。冒頭にイロモノレーサーがわらわら出てくるが当然ほとんどチョイ役、最終的には今回ライバルである銀河美少年みたいなプリンス様とダンディとの一騎打ち。本家チキチキで言うならブラック魔王的ポジになるんかなーって思ったゲル博士のチームもあっちう間に退場となる。考えてみりゃ性格的にはブラック魔王役ってダンディその人だったじゃんよ。うんそうでしたごめん。

とまあ全編エエカゲンとすっとぼけな構成でもって豪華な作画・演出をお出しする、というこの作品の王道そのものの話。しょーもないながらもラスト、速度の向こう側に飛んでいくという…アレだ、迷宮物語の「走る男」みたいなノリになったと思ったら、あまりの速度に56億7千万年の未来に飛んでダンディはダンディな弥勒菩薩に会合して、…あああ終わっちゃった終わっちゃったよ! どうすんだよこれ! いやどうしなくてもいいけど。毎度ながらもう、遊び放題やなあ。 

今回はコンテ谷口悟朗作監千羽由利子中田栄治コンビという布陣。道理でプリンス様が時々ギアスっぽい感じがしたもんだ。んでもってそのプリンス一家に梶裕貴能登麻美子龍田直樹、レース実況にクリス・ペプラー、ほんのチョイ役のアマゾネス姐さんに渡辺明乃、もう贅沢の無駄遣いの好き勝手である。あと音楽については疎いワシだが、レース中のあのF-1っぽい…いやむしろF-ZEROっぽいBGMがなんか良かった。あのサントラほしい。てことでああ楽しかった、で終わらせちゃうのが正しい見方なんだろうなと思うのでそうしよう。おもろかったぞバーバーカ!