弱虫ペダル/ジョジョ/ユリ熊嵐

弱虫ペダル GRANDE ROAD・14話。ここにきて金城さんの膝がとうとう爆発、彼は勝利を諦める…のだが、その瞬間彼の精神に働きかける「望みを捨てるな…」の声。なんかこう「力が欲しいか…」みたいな、どっちかっつーと悪魔の囁きみたいな演出だよこれ、と思ったらそのプレッシャーの主は小野田さんでした、という。あーそらねえ、小野田さんならばしょうがない。この世における表現形がたまたま気弱なお坊ちゃんってだけで、彼の本質は人外のソレやもんねえ、とかスで思ってしまったよ。

てことでキャプテンが自分を切り捨て若い世代に希望を託す話。直前まで「もうだめだおしまいだ」と思ってたのに、希望を一年に見出した瞬間にガッツリと切り替えて舞台型アジテーションで焚きつけるという、金城さんはほんとにリーダーとして申し分ない資質をもっておられる。彼に限らず三年はそれぞれ流石に存在感があるよねえ。みなの後ろで新開さんとヒーコラ言いつつ上ってきてる田所さんが、逆転の目としてまず鳴子さんを挙げるってのもエエ関係性だと思った。…鳴子さん、次回が見せ場やよね。楽しみにしよう。

ま、それはそれとして、Cパートは毎度のこととは言えホンマにひどいと思いました。福富さんに何の恨みがあるのか! おもしろいのでどんどんやってほしい。

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース・25話。しばしの間をおいて再開、エジプト上陸でイギー合流にンドゥールの襲撃という状況。新シリーズの幕開けとしてエエ感じのシチュエーションではある。新レギュラーの紹介と厄介な敵の登場、これから先の展開の説明、ついでに花京院のリタイアネタをテキパキとまとめてソツがない。個人的にはもう少しタメや余裕があっても悪くは無いと思うが、まあテンポがいいってのはこの作品の美点でもあるしね。…第三部はこれでもゆったりしてる方なんだけど。

さてイギーさん。この人、まあ犬だけど、連載が進むにしたがってとんでもなくデザインが変わってったのが印象的なキャラなのだが、今回のアニメに於いては(ちょっと抑え気味な感じながら)初期のかわいくねェイギーが再現されててなかなか笑う。これ、アニメにて話が進むにつれてちょっとずつ変わってゆくってことだろね。ピンクジャケットルパンは一話ごとに青木悠三がキャラデザインを書き直してたというめんどうなことやってたけど、それに近い手間がかかりそうである意味ワクワクします。…それともどっかの時点で劇的に変化させるのか? ま、それは先のお楽しみ。

イギーに福圓さん、ンドゥールにイトケンと手堅いところを押さえておられる感じ。福圓さんは今んとこがうがう言うてるだけだが、後ほどフツーに喋り演技もするでしょうしその辺も期待しておこう。あとそうだ、あの写真よね写真! 確かにこのタイミングしかないというネタなのだが、キッチリと拾ってくるのは流石にジョジョアニメ決定版の意気込みだなあ。

ユリ熊嵐・2話。ショーオーック! クマショーック! てことでクマの襲来に動揺する皆さんたち。そんな状況にあまり頓着せず、クマの二人はいよいよクレハさんに狙いを付けて突っ掛けてくるのだが、ここでいいんちょみたいなミツコさんが出てきてクレハさんを守ろうとする。だがしかしああしかし、そのミツコさんも実はクマであってああしかし…みたいな。何でしょうね、名前にユリってついたらみんなクマなのか? 井上喜久子のユリーカ先生も…ってあれはあからさまに怪しいですけどね。

引き続きどうもカッチリとはまらない、現時点ではそこここに違和感を残す話運びと描写が監督らしい。違和感は見る側に様々な解釈の余地を与えるのだけれど、多分ワシ程度の解釈は今の段階でやってもほとんど意味が無いんだろうな、ってのは経験上思います。ただ、ちょっと弱い感じがするなってのは例のユリ熊裁判シーケンスですかね。ウテナで言うならデュエル、ピンドラならば生存戦略ー! のシーンに当たる、作品のヘソみたいな要素なんでしょうけど、それら先行作品のシーンに比べると何というか…ムチャなパワーや勢いがちょっと足んないというか。ま、贅沢なこと言うてるんではありますが。

ミツコさんの悠木碧さん、毎度ながらのなんか独特な抑揚の演技がよろしい。品行方正ないいんちょキャラに見せかけて、一皮剥いたら実は…という、怪しげなキャラによく合ってる演技だったと思う。この人の平板っぽくすーっと流れる台詞回し、面白いよね。