ノブナガン/弱虫ペダル/サムライ

ノブナガン・11話。パナマ運河近辺に潜む戦艦型および大量のお供さんたちを殲滅するのである。オペレーション名・ストーンフォレスト。この単語の意味の無さがなんかいかにも作戦名っぽいな、とか思ったらこれ石森章太郎のことでした、っちうね。…この面々の誰が誰に該当するか考えるのは無駄でしょうなあ。面白そうだけどね。シオたん自分でハインリヒつってますけど、女子にしてはマニアックな自己投影というか、やっぱ彼女らしいなと言うべきか。

特殊能力持ちのそれぞれにキッチリ見せ場を作って積み重ねていくという、もう本作の味となってる小理屈がよう映えた構成でありますねえ。敵さんは重力を感知して侵攻してる、となりゃ近場に巨大重力源を置いて誘導したれ…ちう作戦がなんか気に入った。重力系の能力者は今までも結構居たけれど、重力勾配作って場自体を前面に押し出すってな流れは結構珍しいのと違うやろか。

てなワケで計画成功と思いきやこれ前後編であるので、当然一旦トラブルに巻き込まれて次回へ続く、である。触手サーヴィスまで披露したりして、シオさん結構やりますな。あの性格なので個人的にあんまし劣情催したりしないのが残念だけどね。あと後半のエイブラムス薀蓄並べ立てシーン、これは中の人が相当に頑張ったと思います。意味の無いことながら、テレビの前でハラハラしながら見てましたよ。よおし噛まずに言えたぜ! それどころか結構カッチョブーだったぜよかったな! ってな感じで。

弱虫ペダル・23話。アバンは合宿でインタハイに行くんですよとお母んに訴える小野田さんのシーン。何をどう言っても自分の常識的「枠」から思考が出てゆかないお母んでありますな。つまりまあ、ある意味最強のお人である。まそれはともかくインタハイ開始、いろいろと不安な小野田さんだけど、盛り立てて支えてゆく今泉・鳴子のコンビ・状況説明を買って出るマキシマ先輩・おまけに敵さん箱学のマナミさんからも注目の的の小野田さんがなんかおもしろい。モテモテやな! 今回作画の方もやたら凛々しかったりしてたしね。

んでまずは平地ストレートのスプリンター勝負。純粋な力比べとなるレースの花形シーンであり、鳴子・田所の一直線コンビがメイン。お互いぶつかり合いながらごんごん前に進んでいく勢いがよろしいけれど、そこに割って入る箱学・泉田さんがインパクト充分やったなあ。こうして実際に絵であの筋肉バカぶりを見せつけられると説得力が段違いっつーか。ジャージの前開けて腹筋見せるという一連の動きだけでもうオカシイ。卑怯な一芸持ってる人はやっぱ違いますわ。後半ずうっと笑ってたもん。ずるい。

にしても、どっか妙な色気のあるメインキャスト陣において、どこか淡々と彼らの心理と状況を語り立てる寒咲さんがやっぱ、ちょっと怖い。何だろうこの、彼女の妙な男前ぶり。自転車の妖精みたいだよ。

サムライフラメンコ・20話。悪のいない世界でただ一人、ハザマさんに悪意を向けてくる少年・澤田さん。いやその行為と意志は、悪意というにはあまりにも透徹していてかなり戸惑いを覚えるものである。正義に入れ込んだ末にその対立概念の悪へ加担するってのはまあ、形はちと違うがバットマンに対するジョーカーとかもそうだろうけど、それにしても澤田くんの存在の奇妙さはちと判らない。…ライダー戦隊ウルトラときて、これは何でしょうね。和風ホラーとかそういうのかしら?

サムメンジャーやカナメさん、ハラヅカさんに続き、とうとうゴトーさんにもその手が及びそうになったが…ハザマさんはテメエの手でゴトーさんとの関係を悪化させてしまう。ことここに至って「澤田くんってのは実在するのか? ひょっとしてその悪とは自分自身の裡にあるものではないのか?」という辺りにまで拗れてしまう。さてねえ、確かに澤田さんの存在は上記の通りいろいろ不可解な点も多いんだけど、ううむ…。何度も繰り返される「あなたのために頑張りました」が不気味っちゃ不気味だしね。

今までの展開からするとなんかセコい代わりにちと生っぽいジメジメさを感じる展開ですが、次週どうするのやら。あと。「プロテクタを付けてなかったら即死でした」「こんなこともあろうかと」と微妙に古いネタを連発するハラヅカさんがなんからしいなと思った。