弱虫ペダル/サムライ

弱虫ペダル・22話。とうとうインタハイ出場の儀と相成るご一統である。期待と希望と不安と、まあ諸々渦巻く中各キャラとりあえずの顔見世登場ですけども、やっぱ一番場面かっさらってゆくのは京都伏見のミドースジさんっすわな。徹頭徹尾異質で異形、ある意味この作品の顔とも言うべき「悪役」。その本質は凄まじいばかりの勝利への執着ってことなのだが、この段階ではとにっかくキモい。動きも表情も人間のものとは思えまへん。かっちょいいぜ。いいのか?

てことで、ついに出ました「弱泉クン」の名前ですな。このアダナだけでも御堂筋の「相手の弱点を的確にえぐる」という特質がよう出ております。イヤなキャラでありエエキャラやねえ。

えー、それ以外だとまずインタハイスタート地点の鮮やかな風景っすね。今までの舞台と異なる青と白のコントラストが実に夏らしくてキレイ。こっから新たな章がはじまるよ、という転換点としてまずヴィジュアル(色)で提示するってのは効果的な演出だと思う。あと細かいけど、田所っちが車から降りるときにゆっさゆっさサスペンションが沈むあの描写はいいな。あーうん、そういう感じの人だよねってな説得力がある。

サムライフラメンコ・19話。世界の危機から半年後、世の中はすっかり平和となっている。BGも妙にスッキリと清潔な印象で、この穏やかな世界にはマリさんでなくてもちょいと違和感の一つも出ようかってもんですわな。まァ今野さんが嘆こうがどうしようが、半年も平和であるならばそれはその方がエエやろね。てことであんましやることもないハザマさんとマリさんは、長距離恋愛中のゴトーさんのデートを覗き見てやろうと尾行を開始するのであるが…っちうね。

シリーズ当初から姿を見せずメール文章だけの存在であったゴトーさんの彼女、結局やっぱりというか何というか、その実体は真っ当なものではない。要するに以前彼女を失ったゴトーさんによるエア彼女、であったというね。ううん、物悲しい音楽や黄昏た風景で誤魔化されそうだが、これって半分以上ホラーやよなあ。回想シーンのタコキーホルダーを見るに、ひょっとして序盤のカサの話でゴトーさんはこのエア彼女行動を諦めようと思ってたんじゃなかろうか。ちゃんと見返してみんと確かじゃないが、そうだとするとゴトーさんの行為が続いていた原因の一端はハザマさんにもあったりして。いや、判らんけどね。

ラストにて登場の更なる擾乱存在、えーと澤田くんですか。お久しぶりですちうからには以前出てたのかなと検索してみたら…ああ、あの初っ端の悪ガキどもの一員か! これはまたロングパスな伏線やなあ。しかしこっからどう話を構築していくんだろ。ゴトーさんの彼女が神隠し状態で消えたのも何か関わりあったりすんでしょかね。さて。