ちはやふる

ちはやふる2・21話。左手の故障と対戦相手の勢い、双方に苦戦する千早さん。…ああそうか、個人戦という晴れ舞台でわざわざハンデを付ける話の流れに「キツイ脚本作るなあ」と思ったが、こうして序盤の戦いもドキワク見せてゆこうっちう意図もあったんやろかね。実際今回対戦相手のユーベさんも、そら充分に強いっちゃ強いんだろけど、今の千早の力量でなまじもたつかせてしまうと直後のVSアラタやクィーンとの試合表現にちと不整合ができそうだもんね。

左手勝負で何とか勝利する千早さんはやっぱし強い。慣れぬ体勢に体が動いてくれないのを大規模な札移動でムリクリリカバーし、その上で相手に取られた時点で千早は初めて笑う。アラタさんは「楽しそう」だと言うけれど、なんつーかこの…そうねえ、能力バトルモノで「ヘヘッ…やっと同じ土俵に上ってきたぜ…こっからスタートだ!」みたいな、そんな微笑みやよねこれ。ま、それもこれも相手のユーベさんが「単純で男前」という千早と似たような方向性のお方だったから、ってのも大きいわな。

後半は西田さんとアラタさんの戦い。負けることが運命づけられた勝負ってのは辛いねえ。アラタさんの「凄いな」という評価も、一種の余裕の現れである。でもいろんなスタイルがあって羨ましい、ってのはそのまんま素直な評価だろうな。アラタさんならばそういう環境を望むだろうしね。

…んでまあ、ここまでずっとアラタ々々で一切クィーンの影を出してこなかったことからも判るとおり、大トリでクィーンご本人の登場である。さあ、これで千早が最後まで勝ち上れるか怪しくなってきた。1試合しかできないならばアラタとの勝負で! という意図での包帯を、無条件で解き去るという「あ、これはマジだ」という描写が熱いが、さて。