RDG/マジェプリ/ヴァルヴレイヴ

RDG レッドデータガール・5話。先週の高柳さんとのゴタゴタを宗田兄弟がねじ伏せ、ちょっと平静となったかなと思ったら相楽パパがやってきて状況をかき回し、こりゃまためんどくさいなあと思ってたらめんどくさいの権化たる石田彰の声の人が出てきて、相楽息子が駆けつけたら姫神様が出てきてムリクリ場を収めるまでで1話。…ホンマ今回、ぱっぱかぱっぱか場面が展開しやがんなあ。おかげで各パートの余韻も何もあったもんじゃないが、まァ見てて飽きなかったってのはその通りであり個人的には悪くない。作風にあってるかどうかはちと微妙ですがね。ま、この先含めたシリーズの構成としていろいろ語るべきことが多いんだろうな。

「影の生徒会長」っちう大時代的なキャラに石田さんってのはタイプキャスティングの極み。もうこの人が出てくるだけで「あ、陰謀キャラやな」とか思ってしまうのはワシ的にもどうかとは思が、そんな高尚で大人の事情っぽい状況だからこそ、イズミコさんと相楽息子の未熟な初々しさにはある面で勝てない部分もある。イノセント最強主義ですよなあうんうん、とか思ってたら姫神様で全部ひっくり返しちゃう展開の豪腕さにヤられたよ。

それにしてもイズミコさんはイズミコさんで面倒なお嬢さんではある。この作品のメインターゲットはその辺の視聴者/読者なんだろうな。彼女がささいな関係性の発露から逃げ去り、ふと空を見て舞を舞うあたりの天気雨というセッティングは上手い。感情を押さえ込んでいる自分の心象風景であり、また姫神と自己を同居させているという状況の象徴でもある。あと単純に、見た目が面白くていいよね天気雨。雲間からの光がキレイでしたよ。

銀河機攻隊マジェスティックプリンス・5話。地上重力下にて訓練中のウサギさんチームであるが、やっぱしあんましエエトコ無しである。出来る先輩方であるチームドーベルマンの三人組による教練の後、さあどこまで怖い先輩方だろうなと対面してみればこれがまた…っちうね。皆さん素晴らしく付き合いやすいお人柄であり、こういう導入だと後で「実はキッツイ性格を隠してた」ということかしらと思えばそういうこともなく。特に今回焦点のリーダー・ランディさんは、能力高くてお茶目でスケベ、その上要所でシメることもできる、と理想的すぎるセンパイキャラ。ああ…ここまでお膳立てされると死亡退場フラグが怖い…。

ウサギさんたちのキャラも相変わらず。ランディ先輩からもたらされたえろビデオに対する各人の反応とかね。「この女優教官に似てるな」とか分析しちゃうアサギさんがアサギさんだけど、何も知らんらしいタマキちゃんとか直視できないスルガメガネとか、年齢の割にあまりにもガキくせーとか思っちゃったけど…そういやこの子らって記憶がないんだっけか。じゃあしょうがないね。もっと見てちゃんと勉強しないとね。うん。

今までも割とそうだったんだけど、ちょっとしたドラマ→ミッションブリーフィング→作戦開始→終了、という1話の流れが面クリ型のゲームっぽいよね。今回は更に、事前トラップとか閉所突入とかコア破壊とかの絵面がそのゲーム感に拍車をかけてた感じ。いや、この「ゲームっぽい」っちう感想は別にマイナスな印象ではないですよ? 話の作りが端正というか、カッチリしてるなという意味で。ドキワクしたし面白かったしさ。

革命機ヴァルヴレイヴ・3話。ぼくらの革命はこれだ! っちうお話。遊佐声の大使さんはもうちょっとオトナになろうよとかショーコさんは何故脱ぐとか満場一致の革命の怖さとか、諸々ツッコミつつ見てたけどもまあ…最後に学園モジュールごと宇宙に去ってって、それを攻撃もせずただ呆然と見守るドルシアのイケメンさんたちという絵面に至ってもうどうでもよくなった。これはすげえ。ノリと勢いだけの流れに見えるが、いやいやこれって相当にガッチリと会議とかせえへんとムリやと思ったよ。

つまりその、この作品のアレコレは多分、(そうでない所もあるだろうにせよ)かなりの程度まで意図的に作られてんだろうなと思うワケで。今回の場合なら「アルスの大使とドルシア軍を退け学園ごと脱走する」という根幹プロットがあり、それに付随するディテイルや達成までの問題点をチョイスする上で、あえてツッコミのデカい選択肢を取りつづけてる…っちう雰囲気がする。ツッコミが来るってことはそんなけパッと見ィのインパクトが大きいってことでもあるし、またこの作品のメインターゲットであろう若年層にとってはツッコミよりもインパクトの方が克つだろうと踏んでいる可能性もあるなと。とにかく、話の流れの転機々々のそれぞれでいちいち「いやそれはどうなんだ!」と言わされてしまうってのはそれだけで、結構な創作体力が要るだろうなと思った。

…普通もうちょっと取り繕うものなんだよ。遊佐声の大使さんにしても、偽善者というキャラの発現はともかくあそこまでのゲス台詞をあのタイミングで並べ立てるってのは普通やんない。やるならとことん突き詰めないとネタが立ちまへんで、っちうこっちゃろな。無論そのツッコミ過多性もなんでもかんでもやりゃエエってんじゃなくて、多分何らかのガイドラインはあるんでしょうけどね。その辺も含めて、脚本会議のノリと熟考のバランスの成果物なんだろうなあ。

でもワシ、あの学生の中に居たらすっさまじく疎外感を得ただろうなあ…。なんつーかその、熱狂的な大勢の前に押し潰されてしまうヘタレの気持ちというか。中盤までに絶対不満分子や内部分裂のネタがあるだろうけど、流れでそっちに加わってすぐ死ぬキャラとかになりそうだ。ワシ。あ、他国軍人エルエルさんと総理大臣令嬢のショーコさんの、ピースサインにおけるギャップネタは呼応がおもろいなと思いました。