ちはやふる/新世界より

ちはやふる2・10話。今度の対戦相手は絵に描いたようなメガネ軍団さん・クイズ研のご一統である。先週のガイジン勢ぞろいといい、インパクトのあるベタな対戦相手を持ってきて、その上でいかにおもろい戦いを作り上げるかっちうシバリでもやってるみたいな工夫苦労を感じたりするな。…ちうか何だ、慣れ親しんだ「型」を外されると途端に弱くなる、ってのはそこそこ聞くネタですね。

やっぱ面白ェなーとか思うのは、記憶力と瞬発力で戦うクイズ野郎どもの対処法が、部員それぞれ違うというこだわりっぷりですわな。各人の強さとキャラクタがキッチリ描き分けられていて、それが煩雑なデータ羅列に終わっていないということである。個人的にはやたらと情感のこもった、余人がまねするのがちょいと難しいくらいの物語記憶を駆使するかなちゃんがエエな。こういう冗長度の高い手法は見てておもろいよね。

んで新さんは新さんでクィーンに説教されてんのである。クィーンしのぶちゃんの、クールな熱さは「勝負の人なのだな」って感じがする。…雨の中じとォーっと立ってるというすげえ怖い人でもあるけどね! そして新さんの復活はまたしても太一っちゃんの動揺を誘ったりして。何かこう、ここしばらく「最後のヒキに太一さんの目が曇るってシメ」っちうのがランニングギャグみたいになってんな。いっぺん直接対決でもせえへんと太一さんのモヤモヤは晴れへんのと違うか。

クイズ研のメガネさんが千早さんを喩えた星の名がベラトリックス。それほど天文に精通してるワケじゃないので、はてどこの星だっけ、たしか1等星にはそんなんなかったよな…と検索したらオリオン座の肩んところの2等星か。んでお名前の由来がラテン語のアマゾネスという…ああ、なるほどね…。うん。

新世界より・24話。キロウマルと再合流するサキさんである。相変わらずどこか腹に一物もありげな彼であるが、行動時にはとにかく頼りになるので利害の一致する以上は同道せざるを得ない。彼の目的は「過去の超兵器を入手して人類からの独立を模索する」というものであったのだが、現状況下ではそんな先のことを顧慮するような余裕が無く…結局腹ァ割って力あわせるしかねーな、っちうことになるのですな。

追ってくるマリアたちの子はどうやら悪鬼ではなく、バケネズミに育てられた故に人間に対する攻撃抑制が働かない存在、ということらしい。サキさんの迷いによって自爆的な敵の排除の機会も失われたが、最後の最後で「チャンスはある」と背筋を伸ばすのがサキさんですよな。やっぱしこの人は一番根っこン所のねばりがとても強い。それは心の裡にいるメンターとしてのシュンさんの存在も一役かってんだろうな。実際にはそれもサキさんの心の一部なんだけど、その存在の大きさが彼女の精神に大きな影響を及ぼしてる、っちう意味でやはりシュンさんは「そこに居る」のであろうて。

悪鬼もどきさんに鏡見せて様子を見るっちうギミック、本人たちにとっては真剣な戦術なんだけどハタから見てるとなんかこう、動物番組の実験シーンみたいでちょっとほほが緩んだりした。いや、あのシーン後の悪鬼もどきさんの作画、結構コワくてマジだったんですけどね。まあ。