たまこまーけっと/新世界より

たまこまーけっと・10話。文化祭である。バトントワリングってェのがどんなもんなのか実際のものを見た経験はあんましないんだけど、シオリさんの「…楽しそう」っちうコメントについては割と同意するものでありますな。何でもそうだけど、みんなで寄り集まってあれこれ考えるってのは楽しいよね。…そう、みんなで、ってのが重要よね。

てことで、振り付け担当となったミドリさんがドツボにはまるお話。客観的には至って規模の小さい、しかし本人にとってはズシリと重たい事案である。多分ミドリさんの対外的なイメージは「小さなこと気にせずパッパと言える人」なんだろうけど、実際の所はそうでもない。それはたまこさんに対する表面/内面の差分を見ても判るわな。…みんなにフォローを受けて重荷から解放される道を見つけたとき、我知らずぽろぽろと涙がこぼれてしまうという状況。これ、誰しも身に覚えのある感覚ちゃうやろか。

キャラクタの細かい機微でもってちょっとした事件の推移と解決を描く、なかなかソツのない話運び。言い方はヘンだけど「脚本脚本してるなー」っちうか。

以下細かい感想を箇条書きで。■バトン部部員たちが立ち話してる辺りのショット、脚だけ立ち並んでいるというフェチい画面構成がよし。部活で動き回ってるコたちだけに、ふくらはぎと足首のメリハリがはっきりしてんのね。■モチゾーさんの自主映画はカンフーモノですか。時計台から落っこちるってことはプロジェクトAモドキ? 頭打つなよ。■シオリさんがミドリさんの言葉を聞くシーン。場所がトイレで「出ない々々」っちうアレだからてっきりソレな勘違いするかと思ってすいません。■んでもってラストのヒキはたまこさんがお妃さまですよ、っちうシコミのバラシ。まー多分チョイちゃんがそっち側の立ち位置に納まってめでたし々々、ってなところが落としどころだと思うけど…さてね。■あとはまあ、たまこさんの愛らしくもへったくそなウィンク。「ね!」

新世界より・23話。東京地下地獄めぐりは続く。吸血ナメクジだの食人ダニだのコオロギゴキブリだの巨大イソメだの、と引き続きクリーチャ映画っぽい大サーヴィスぶりがなんかよろしい。ついでにアクションや水のエフェクト、またサキさんの咳き込んだり泣いたりの仕種もエエ感じにカッチョ良い。メインのスジも面白いんだけど、こういうキャッチーなネタが充実してると更にいいよね。

さてご一統。なんかすんげえ頼りになるキロウマルさんに、これまた精神的に頼もしい乾さん、そして心の中の顔の無い少年/シュンさん、と色んな人々に支えられてるサキさんである。こう書くとサキさんが一番頼んないような感じだが、しかし彼女には表面の様相とは別の強さがある。…乾さんを失ってキロウマルさんもどうも怪しい今、やっと名前と顔を思い出したシュンさんを心のうちにして、サキさんはどこまで立ってゆけるのだろうか。ちうか、あの敵のコは悪鬼じゃないのか? やっぱ生物兵器的なデザインヒューマンとか?

やっと手に入れた強毒化炭疽菌・サイコバスターは、その名前と内容の雰囲気に反したデザインがおもろいな。なんか独鈷とか、そういう呪具みたいだ。あと今回も端末ちゃんがかわいい。電池切れで言葉がタドくなってんのも頼りなかわいいし、充電して元気になったの見てもホッとしたかわいいし、でも回りくどいのでことごとく喋り後半を無視されてんのもかわいそうかわいい。