ニャル子さん/Fate/宇宙海賊/宇宙兄弟

這いよれ!ニャル子さん・5話。マヒロさんのお母さんがさらわれたのでルルイエランドに救出に行く話。お母んを得たものが宇宙の覇権を握るだの何だの言うてるが、多分まあ…マクガフィン以前のしょーもない理由なんだろーなー、ていうかゼヒそうあってほしいなーとか思う。それにしてもムスコニウムネタまで伏線にしちゃうんかいな、何でもアリやな…と思ってたら続いてしまった。

そしてハス太さんは順調に、むしろ急激にデレつつあり、すでにマヒロさんと合体したいと申すレベルにある。もー何だ、コイツらホンマ男も女もござんせんのな。そら釘宮のショタ声で迫られたら性癖も変わるかもしれんけどさ。んでもってマヒロさん、勢いでハスターと契約しちゃいましたけど大丈夫? 契約執行が二万五千年後だからって安心してると、羽根つきアリみたいなモノに不思議な缶詰に脳みそだけ入れられて生きながらえたりするかもしれまへんよ?

今回もパロディは多そうだが、まあ判んないのは流しとこう。「莫迦め、ウォーランは死んだわ!」ネタとかネフレン・カー(車)とか、割と定番のクトネタも入ってんのは作品アイデンティティの確保として必要なことではある。…それにマップ兵器だのF-ZEROだのが無造作に絡んでくるのがこの作品の節操のなさでありますけどね。…重ね重ね、微妙にテンポがもたついてんのが勿体ないな。こういう細かいネタ要素って惜しまずポンポンと垂れ流してった方がエエもんなんだけど。ダイアローグやカットのケツをもうちょっとあっさりと切ってしまってもエエのだよ? まいいや。

どうやらクトゥルフの眷属っぽい今回の黒幕・ルーヒーさんに國府田マリ子。最近、マリ子さんだの丹下桜さんだの櫻井智さんだの椎名へきるさんだの、まあその、そういう辺りのお…お姉さんたちもちょいちょい活動してくれてはんのは嬉しい限り。そういう世代がクリエイター側に回りだしたっちうこともあるのでしょうかねえ。

Fate/Zero・19話。あ、先週の回想話続くのか。てことで親父を殺して一皮ムけたキリツグさんは、クールなプロのナタリアおねーさんと共に裏街道を進んで行き、そして再度の親殺しというイニシエーションを得る、っちうお話。…なるほど、ここまでして「最大限の人を救いたい」っちう意図のお膳立てをされたなら今のキリツグさんのキャラも判る。以降彼の心が揺らいだら、ナタリアさんの死もシャーレイさんの言葉も全てが虚となってしまう。…卑俗な譬えをするならば「もう今更止められるかい、ここまでツッコんできたモンが全部パーになるやんけ」っちうこっちゃね。最期の瞬間、全てを悟った上で微笑んで死んでいったナタリアさんの絵はある種の救いか。無論その救いの絵は視聴者へのモノであり、キリツグさん本人には見えてないんですけどね。ゲヘヘヘ!

それにしても、なんか他にもっとやりようはあった気もするし、そもそもスティンガー一発で化物蜂が全滅するほど燃え上がるかどうかっちうのもある。まその、ある意味「ナタリアさんを死なす」という機能に特化した回だから、そこらにツッコんでもあまり意味はないだろうけどね。ヤボとも言えるか。

回想における言動見ると、キリツグさんは聖杯に「あらゆる悪人を成敗してくれい」と願うつもりなのでしょうかね。それがそのまま叶えられる話になるとはとても思えないが、仮に叶ったとしても自分も死んじゃうのは織り込み済みなんだろうな。紆余曲折の果て、正義の味方になりたかった少年はどんな形での「正義」を得るのか。あるいは得られないのか。さて。

モーレツ宇宙海賊・19話。弁天丸クルーの復帰も近し、ヨット部の活動もたけなわ、と忙しいマリカ船長である。おかげで睡眠不足のぽんやりしたお顔で過ごす毎日。そんなだから弁天丸のマスタリングを無くしちゃったりすんですよ! さあどうしましょう! ミーサおば…姐さんも怒ってますよ! っちうお話。

基本的にはスライスオブライフの掌編で、最終的に弁天丸クルーとヨット部の面々が初顔合わせするというキャラクタ的なサーヴィス回なんだけど…ねえ。個人的にはアレだ、マリカさんが業務上最重要なブツであるマスタ指輪を落っことしちゃう、という展開に若干胃が痛くなりましたよ。いやご本人は明るく「わあ大変だみんな探すの手伝ってェ」とか慌ててたんだけど、ワシだったら確実に脂汗とともに頭真っ白になる。幸い視聴者には早々にグリュンヒルデ姫様が拾ってるのは判るように作ってあるのだが、これって多分、ワシのような視聴者に「大丈夫オオゴトにはなりませんよ安心してね」っちう制作側からの気遣いだよね。ああよかったよかった。

てことで、各キャラの反応見てるだけでもなかなか楽しい幕間回でございました。三代目へちょいよ三代目。なんか知らん、独特のぽんやり表情作画だなあと思ってたら作監に安藤正浩。相変わらずマイペースな絵柄でんなあ。マンガみたいなお口の開け方がかわいったらしくてよろしい。

宇宙兄弟・7話。ムッタ兄さんの宇宙飛行士採用への旗色はすこぶる悪い。本人も重々承知しており凹んでおる状況下、そんなすっかり諦めモードの兄ちゃんを見てらんないヒビトさんである。諦めんなよコノヤロウ、つったってもう今の俺にはどうしようもないし…。とか言うてたら弱り目に祟り目、このごろ流行の消火器強盗にまで出くわしちゃうムッタさんであった、ちうお話。

話の流れ上悪役っぽくなってるけど、JAXA面接官・田沼さんの厳しい意見も判るところではある。選考委員としてはまあ…ムッタさん落としちゃうよな。そうねえ、この強盗事件で男を上げて評価を覆す、ってのが判りやすい展開だろうけどねえ。どうもムッタさんの(物語上都合のよい)運の悪さがまたワザしそうな気がせんでもない。

てことで結構ダウナーな話運びなんだけど、ムッタ兄さんのイラつき方や怒り方がいちいちヘボっちくて攻撃性に乏しいので、そない沈んだ雰囲気にはなってない。これもある種の人徳でしょうかな。いや、本人にとってはマジメに落ち込んでる状況そのものなんでしょうけどね。