冬の焼き鳥屋

●最近は各地でシャッター商店街化が報じられる中、ウチの近所の商店街はまだまだ衰えを見せていない感じ。色々と恵まれた用件が揃ってるんだろうな。お店のラインナップにはケータイ屋やほか弁屋等の目新しいものも増えてきたけど、未だに毛糸手芸店だのさんぱっちゃさんだの荒物屋だのが頑張ってんのがよろしい。


…ワシはどっちかっつーとその、テメエがよしとするものが買えるのならばどんな店でもそんな拘泥しないような人間ではあるけれど、それでもね。薬買うなら全国展開のチェーン店よりもそのハス向かいの「くすりの○×」ってな店で買いたくはなるわよね。別に値段も変わらないのであればね。


●てことでフランチャイズの焼き鳥屋を通り過ぎ、こないだ閉店日で買いそびれた古くからの焼き鳥屋んとこで自転車を止める。以前にもちょっと書いたけどここは席もカウンタもない純粋に販売のみの焼き鳥屋で、常時三人ほどのオバハンで切り盛りしている小さな店である。ぼんじり(テール)と軟骨の塩を注文する。プラのパックに詰めて薄紙で巻き、輪ゴムでぱちんと留めてビニル袋に入れてくれる。最近こういう「個人商店の名前の入ったハトロン紙」ってのもあんまし見ないねえ。


小腹が空いてたので喰いもって自転車に乗る。ふと見るとビニル袋の縁にちょっとだけ、焼き鳥のタレが付いている。商品詰めるときに付いたものだろう。おおざっぱなオバハンやでホンマ。とまあ、そういうお店である。