栄枯盛衰のご商売その2

●最寄の商店街は立地もあってか、このご時勢にしては隆盛でありシャッター店舗もほぼ無い。それでも昔ながらの金物屋だの洋品店だのはちょっとずつ減ってきてて、ケータイショップやファストフード店やマニュアル通りのラーメン店などに置き換わりつつある。それでも「…この店採算取れてんのかなあ」みたいな、ばーちゃんがひっそり店番してるような店もそこここに残ってはいるのだが。

私は大概どんなお店でも、つぶれて撤退しちゃうってのは何だか悲しく思えてしまう。それは有名人の名前だけ借りたようなフランチャイズ店でも同じで、ここのオーナーは上手くいくと思って人雇ったり機材周旋したりしただろうに、経営が回らない状況ってのは辛かったろうなあ、とか要らん感情が沸いてくる。こないだつぶれたビデオ店にしてもご同様。そしてその対象が、この地場に根ざした古くからのお店となればなおさらである。

とは言え、ホントのところ私はそない商店街で買い物なんかしない。家電とかはここの電気屋ではなく一駅先の量販店やネットで買うし、ボールペンもそこの文房具屋ではなく勤め先の百均で求めることがほとんどだ。

でもそれじゃあ、やっぱいろいろとなあ、と思ってなんかかんかでも商店街で買い物しようと思う。今までよく利用してたのは間口のやたら狭い焼き鳥屋で、ここはまあこれからも買い喰いに利用することも多いだろう。そっからもう少し行ったとこに和菓子屋があって、上等な菓子もあるが店頭にはお求めやすいお饅頭やらなにやらもならんでいる。ここで買ったことはなかったな、とて田舎饅頭を一つ買い、食べもって帰宅する。あずきの風味がしっかりした餡が美味しい。よし、ここはたまに買いに来るお店となった。これからも利用しよう。

●とか何とかで地域の経済に貢献した気になっているのだが、少し考えるに私が偶に安い菓子買うようになった所で店の利益に劇的な変化があるワケでもないのであった。…これって、私にとって「つぶれてしまったら悲しく思う対象」が一つ増えただけのことではないかしら…。