偽物語/宇宙海賊

偽物語・6話。カレンちゃんの仇は貝木さん。アララギさんはガハラさんの許に赴き(いろいろありつつ)乗り込みの意志を固めるが、その矢先肝心のカレンちゃんが居なくなって…というお話。どちらかと言えば準備というか中継ぎというか、地味な展開の回ではある。それを補うためもあろう、実に丁寧に画面作りをして(八九寺さんのちょこまかとした動きとかものすげえ気合入ってた)目を引かせているんだけどね。バランス的にちょっとヴィジュアルの方が重たくなりすぎてたような気がせんでもない。ま、それもこの作品の個性なのだけれど。


今シリーズの敵である貝木さんの異質性は今まで何度も感想として書いたけど、ガハラさんの台詞に出てくる「悪意」という単語がかなり当を得ていて判りやすいと思った。確かにそういう、人間や人格や意図が敵として介在してくるってのがこのシリーズの特色であるような気がする。ただ、貝木さんを表現するのに悪意というのが本当に当たっているのかどうか。単なる金儲け行為であると嘯く貝木さん本人の言葉がどこまで信じられるかってとこもあるだろうけど、どうも単純な悪意とはちょっと違う何か、のような気がせんこともない。ま、それはおいおい。


ガハラさんとの共闘の前にカレンちゃん捜索に入ってしまったアララギさんだけど、さてガハラさんのイヴェントに間に合うか否か。ひょっとして例の「条件」ってのがこれに関わってくるのかもしれないが、よく判んない。にしても「一つ条件がある」と言っといて「その条件は全てが終わった後で教える」と続けるのはこの作品らしいひねくれ方やなあ。そら確かに今言えよ! と返したくもなるぜよ。


モーレツ宇宙海賊・6話。おっと水着回!? にならずそのまま海賊どもに連れて行かれた新任船長のマリカさんである。お役所にて各種届けや書類を提出し、海賊船長たるべく素養と教養を身につけ、ヒーコラと立ち回る日々ですが…。うん、まだまだ未熟なところもあるけれど(それでも明らかに才能はある)、あまりヘコたれずガシガシ進んでゆく若々しさってのは見てるだけで心地よろしい。プロになるって大変よね。


…とまあそのタイミングでプロとしての初仕事、豪華客船を襲撃する弁天丸であるが…これがまた、なんちうか「テーマパークのアトラクション」のようなアレでソレなのが前半とのギャップですわなあ。台本があるわ海賊行為の呼称が「営業」だわ、これって相手の旅行代理店や船舶オーナー、あるいは保険屋さんと手馴れた商取引の末の業務やよね。となると確かに、襲撃者がミニスカ溌剌少女の海賊となればごほうびである。ワシも襲われたい。ま、予告見ると次回はもちょっとマジ戦闘になるみたいですが。


ミーサ船医さんの歴史講座によると、この辺では植民地独立戦争中に銀河帝国なる存在の介入により、敵も味方もまるまるチャラにされちゃった、という状態らしい。何でしょう、それは宇宙人ですか、ってマリカさんたちも宇宙人なんだけど。見た目に人間型から外れたキャラとかわさわさ出てきたらおもしろいんだけどな。ムリっすか。