未来日記/テルマエ・ロマエ/夏目友人帳

未来日記・16話。携帯を取り戻す算段をつけているところにやってくるのはユッキーの元父親である。一見チャランポランでホンマにチャランポラン、それでも子を思う親としては真っ当な男…という風に見せかけてそれ以上のダメ人間でした、という裏返し方がこの作品らしい。借金返済をエサにユキテルの携帯を破壊するのが真の目的、って獅子身中の虫過ぎますわなあ。まあそれがユキテルさんの死に直結することは知らんかったようではあるが…「あれがあれば遊んで暮らせるんだ」の言葉だけでどっちみちダメ人間ではある。そら離婚もされますわな。


そしてこういう時はホントに頼りになるユノさん。状況の展開を進めるためにしれっとユッキー父に携帯についての情報をバラすとか、一目で携帯がフェイクであることに気付くとか、有能すぎるわよね。しかしもうちょっと敵の二人、マルコさんと愛さんの真の目的が不明なのが困るっちゃ困る。ユッキーたちに対する単なる興味からの行動かしらね。それにしてはタワー爆破とか、シカケが大掛かりすぎるけれども…。


テルマエ・ロマエ・最終話。ああ3話でおしまいなのか。ラストは前後編の特別放映、っつっても元が15分単位の作品なのでフツーの30分アニメになっただけなんですけどね。てことで、ルシウス温泉街に行ってラーメンを喰うの巻である。相変わらず特に言うこともなし、楽しく見させていただきましたけど…うーん、これ15分枠でもいいからもうちょっと見たかったな。割とおもろかっただけに少々喰い足りない。そういうの含めて「続きは実写映画でね!」ってことじゃろか。


もうなし崩しに総評しますけど、蛙男商会の色が結構濃厚であるのは(今回が初体験の)ワシでも判るところであり、そこら辺賛否があるだろうなと思う。でもねえ、原作からしてねえ、大金かけて感動大作にするよりはこういう小品っぽい感じの方が合ってるような気もするしねえ。あとはこのアニメオリジナルのノリが受け入れられるかどうかだけどね。ワシはま、ちょっと面食らったところもあるが、全体的にはか話運びがチャッチャとしてて良かったよ。そこここのオリジナルギャグは、うん、まあ。


てことでえー、あんまし総評にも何にもなってないな。楽しかったからいいや、うん。


夏目友人帳 肆・5話。かつて夏目さんがまだヤサグレていた頃、ある町にての一エピソード。ゲスト主人公のユリコさんからの視点と夏目さんからの視点、二つの方向性から語られるストーリィはただ過去の回想シーンでのみ交わり、現在の時制においては間接的なつながりしか示されないという、何とも奥床しいというかつつましいというか、そんなお話である。…何気に凝った構成の話ではあるよな。


その行動から一般の人に奇異の目で見られてしまう夏目さん。ユリコさんはしかし、そんな彼の優しい本質に気付いてゆく。誤解により叱責されている夏目さんをかばってユリコさんが言うことには「彼をちゃんと見てあげてよ!」。そう、このシリーズにおいて何度か繰り返されてきた「見る」という行為の重要性ですな。夏目さんは「見えてしまう」故に、他の人は「見えない」故に両者の間には深い溝がある。しかしそれでも、お互いにちゃんと「見る」ことができるならば…。塔子さんやいいんちょ等、今の夏目さんを取り巻く人々はちゃんと彼を見ているのだ。無論、ユリコさんも、ね。


アンダーフレームの赤メガネがかわいったらしいユリコさんに伊藤静。どっちかっつーと気の強いお姉さんが得意な方だけど、こういう明るくて芯の強いキャラもエエですよね。あとあの…なんだっけ、ひっつき虫の妖怪はあれ、さるぼぼだよね。子宝とか厄除けとかの意味を持つモチーフのものに、こういう弱々しいキャラクタ(?)をアテんのはちょっと面白い。触覚あるけどね。