アクエリオン/ラグランジェ/ちはやふる/未来日記/夏目友人帳

アクエリオンEVOL・7話。あーやっぱし死んでなかったかそらそうだわな、ってなシュレードさん。いちいち死亡フラグ立てつつ会話してるの見ると、しばらくの間は出撃して敵を屠っては死にかけで帰ってくる、っちう流れになるような気がする。まそれはともかく、本編は席替えに肝試しに…と何やらものすご「学園アニメ」っぽい道具立てである。こないだから謎であったカエル(猫?)のぬいぐるみ生徒であるが、実はユノハさんという「透明人間」が持っているものでした…というお話。


恥ずかしがりやなので(光学的に)存在を消してしまう能力者としてのユノハさん。レーザ辺りの兵器にはとことん強い、なかなか有用な能力だけど、ひょっとしてこれいちいち恥ずかしがんないと能力発動できないのではなかろうか。それはそれで見た目おもしろいのでぜひそのように。つか今回も合体時の台詞が酷くて、上記設定を踏まえて「見える見えるぞ!」「あああ全部見えちゃう恥ずかしい! でも気持ちいい!」ってアアタねえ。楽しそうだなみんな!


そしてレギュラーキャラはそれぞれ、多分意図的になかなか微妙な方向にキャラクタを掘り下げられつつあるのがおかしい。何をどうやっても当て馬ポジションから脱出できないゼシカさんとか、何かびみょーにめんどくさい性格を発現させつつあるミコノさんとか、「やっぱお前相手が誰でも浮くんじゃん」とケイベツの視線で見られててうらやましいアマタさんとか。…いやホンマアマタさん、あんたゼシカさんの名前マジでうろ覚えだったのな。心底ミコノさん以外の女性に興味ないのねえ。それでもイザ浮くときは誰でもOKってのが結構、ナニですなあ。あと席替えの結果はどこもある程度ご都合主義で決定されてたんだけど、その中にあってもすさまじいヒキを見せ付けたサザンカさんが心強い。はやくサザンカさんの技とかバトルとか見てみたいっすなー。無論お相手はシュレードとカイエンだ。っキャー!


輪廻のラグランジェ・7話。ウォクスシリーズの破壊を要求してきたジュビ何とか兄さんに対抗すべく、まどかとランはそのウォクスを駆って戦いに赴く。そこへ(モイドさんの暗躍により)傷心のムギナミさんが踊りこんできたので状況はさらに混乱、しかしどうやらジュビ…ヴィラジュリオさんの真なる目的は果たされてしまったようである。天空に舞い散る無数の花、ああこれは一体何の兆しなのか…って、そんなシリアスよそに予告でランちゃんウナギ相手にえろえろいことになってんですが、どういうことなん?


ロボアニメ的な見所は後半部分の戦闘シーンであろう。超高々度にて無数の敵メカ相手に大立ち回りとか、成層圏越えて垂直射出で武装を届けるとか、ヴィラジュリオさんの攻撃で「海に」大穴が開くとか、絵的にもワクワク感とハッタリがいろいろあってよろしかった。動かすにはめんどくさいデザインのロボだけに、余計にね。


でもホンマにおもろかったのはそれ以外のところ。特にまどかさんの思考/行動パターン、直情型でお節介さんなジャージ部員ってのはずっと描かれてきてんだけど、ムギナミさんに「あんたは自分のためにやってるだけじゃないか」と痛いトコ突かれてからの行動ね。普通ならショック受けてヘコみもするところを「お前今までそんな風に思てたんかァ!」とぶん殴りにかかるってのはなんかすげえ。うーん、正しく能登ようこ姉さんの血縁者である。つーか鴨川の女性はみな軒並みつっえーよな。司令も苦労するだろうよ。…いや、今回の司令はとても有能でカッコよろしかったけどね。やればできんじゃん。


あと、キリウスさんは相変わらず素ボケ要員として優秀そうでよろしかった。あっちサイドには田所司令的なマジメツッコミが居ないのが残念。残念?


ちはやふる・6話。なんかかんかでかるた部設立を祈念する千早と太一であるが、部室は都合してもらったものの部員二人ではどうしようもない。そんな矢先部室を覗く一つの影あり…ってことで、まずは第一の新仲間・かなでさんの登場である。現弓道部のミソッカス部員にして呉服屋のイトさんの彼女は百人一首に傾倒している。これ幸いと勧誘に掛かる千早さんだけど、どうも二人のベクトルは異なっており…というね。となるとアレかな、こっからしばらくは部員が揃うまでのお話って感じかな。ふむ。


上記二人のお嬢さんの違い。太一っちゃんはかなでさんを評して「あの子は(競技かるたに)向いてない」と言う。ひっくり返せばこれは「千早さんの方がかなでさんのような見方ができていない」ということでもある。かるたを単なる取り札読み札としてではなく、その背後に豊穣な物語世界を抱えている絵巻として見ること…まァ「そんな無駄情報頭に入れたら手が鈍る」って人も居てそうですけど、こと感性でかるたやってる千早さんにとってはごくごくフィットする考え方であったワケやね。


作品の象徴ともいえる千早ぶるの歌に込められた物語は、確かに華のある千早さんに相応しいと思える。…1話の感想で裏小倉のこと言うたけど、それ以外にもこの歌については落語的アレコレがあるからなあ。元大関龍田川が廃業しておからを出し惜しみする歌ですよね?


未来日記・18話。前半と後半で割と別の話、ちうかかなり長めのアバンタイトル部分がくっついている、と言ったほうがよろしいか。てことでアバン部分は少々コメディチックな過去話、後半の本編は父子の関係性の始末とユッキーの決意の巻。


まず前半、ユッキーに一目惚れたので彼の恋路の邪魔をするユノさん。妨害手段が致死的で合理的なものではなく、きぐるみ着込んでちょっかいかけるだけというモノなのはまだ覚悟の決まっていない時期だからなのか。いや、この時点で同級生を平気で殺されてもちと困るのだけれども。まあ、なんだかんだでへっぽこかわいくてよし。ギャップ萌え?


後半は子安父さんについて。クズでダメ人間ではあるが悪人ではなかったようで、過去の行状を悔いて自首するための行動であったという父の行動。それで全て許されるようなものでもなかろうが、ここで謎の勢力に襲われて死亡退場することで父さんはその物語的役目を全うする。すなわちユッキーの覚悟を促すこと。…はまあいいんだけど、ちょいと各所のディテイルが甘いのは気にかかるか。母を殺したことをのらりくらりかわす父、証拠を見つけてやると怒るユッキー、どっちの心情もすでに親子のものではないよなあ。なんつーか身内を相手にしての思考とは思えない。うん、この辺は「物語として必要とされている材料」の範囲を出てなかった気がしたかな。


スタッフとか見てたらユノさん母に喜久子姉さん。特に目立つでもないチョイ役にこのキャストは異様に豪華だが、なんか追加登場でもされるんですかね。さて。


夏目友人帳・7話。承前、妖怪オミバシラへの供物として囚われた夏目さんを助けんとする田沼さんの話。ニャンコ先生の力を得るもミスを犯して絶体絶命、ってとこで名取さんの登場でホッとする、っちうね。お話のテーマとして今までも繰り返し語られてきた、夏目さんが他者と関わる際にかかえている「矛盾」という要素が出てくる。人と妖、そこに存在する差異をどうとらえるべきか。それが田沼さんという友人側からの視点として悩み、考え、語られるってのは今までよりも一歩踏み込んだ状況といえるかもしれない。


その明確な答えは今回も与えられないが、夏目さんにとってその矛盾は必要なものではないか、と名取さんは示唆する。強さのために切り捨てられる枝葉末節にこそ存在する、機微やら何やら。それを掬い上げて救い上げることができるのは、多分今、夏目さんくらいしか居ないのかもしれない。


…とまあそういうメインストーリィもエエけれど(最近こんな感想多いな)、まーた今回もエエ感じの迷宮屋敷出しやがってもうワシはそれだけでたまらねェよ! そこの窓とここの窓の景色が整合しないとか、もっとそのね、その辺をグッと掘り下げてもう二三十分ほどやってくれんかなあ(ムリです)。あとレイコニャンコ先生は久々でよろしかった。流石にお声は小林沙苗バージョンでしたけどね。