たまゆら

たまゆら〜hitotose〜・11話。私たち展に向けていろいろ考えるご一統であるが、まおんさんには一つ腹案がある。よォしこれやったったら来る人みィんなワシの虜じゃよォへっへっへという鉄板ネタ…ではなくて、彼女の裡にちんと座していたある「思い」の発露のため、である。それは朗読劇。


毎度そうなんだけど、全体の話の流れと各要素の構築具合がすげえ緻密なのだよなあ。何故まおんさんは口笛ではなく朗読をしたかったのか。何故自分ちの旅館でやりたいと思ったのか。何故最後のパートが舞台上でないと完成しなかったのか。クライマックスのステージ上、まおんさんの朗読によってそれら全ての要素がグイと一つのストリングにより合わされる。…規模がでっかくなっちゃったとはいえ、基本的にお客さんは身内ですよってのがズルい。つまり、ワシら視聴者も全く同じ視線なのである。新品の消しゴムがほぼ磨り減ってしまうまで、ヴァーバルな表現のために身を尽くしてきたまおんさんの姿。…うん、ヤバかった。「私、お友達ができたよ」の辺りで思わずほろっと来ちゃったのでワシの負け。


それにしても今回はいろいろと心臓や胃に悪いシチュがことさら多かったなあ。はっぴょかい直前なのに準備できてないとか、ちんまりした会のはずだったのに思いのほか人が来るらしいと判明するとか、いやまおんさん、こんな状況の中よう心折れずに頑張ったよ。着々と外堀が埋まっていく中でスタックしているまおんさんを、ふわりとすくい上げちゃうのりえさんのデカい度量がよろしい。こういうとこ、のりえさんが一番お姉さんやよね。…あと、上記シチュで個人的に一番くるものがあったのは「あれっ ウケない」の所でした。…怖いね、こーゆーの…。