たまゆら

たまゆら〜hitotose〜・7話。竹の灯篭にて町並みを照らす「憧憬の道」(という漢字でいいのか?)というイヴェントに繰り出すご一統。なんやかんやで今までちゃんと見る事ができなかったフウさんは楽しみ満載だが、以前ここにきた経験の一部がなぜか欠落していることを不思議に思っている。結局その理由は本人含めた登場人物の誰にも明確にされずに終わるのだが、ただ視聴者のみは知っている。今は亡き父親に伝えたいことがあったこと。心残りがあったこと。やがてその微かな澱は消え、フウさんには記憶が戻ってくる。…「夢による浄化」っちうモチーフは筒井康隆を思い出しますな。


ちょっとした記憶の澱が自分の中でちゃんと折り合いを付けられた、そのトリガーは「天国からでも明かりは見える」というかおるさんの友人の言葉である。ならば父に今の自分を伝えることもできるかもしれない。…この一言によってフウさんは思い残しに対して無意識の「落とし所」を与えることができた、っちうこっちゃろね。昼間は曇りか雨、雲が晴れたら夜という常に暗い空と、その夜景に並び灯るろうそくの明かりっちう風景は、そんな物語の流れも相俟って何となくずーっと心象風景、みたいな雰囲気だったな。


のりえさん曰く、まおんさんは音で・かおるさんは匂いで・自分はおなかでお祭りを感じている、と。付け加えるならフウさんは目(写真)で、というところだろうな。以前コメント欄で指摘された各人の感覚的キャラ分けだけど、台詞として出てくるってことはスタッフも意識的に割り振ってるってことでしょうね。にしてもコウちゃんは…ほんっまに筋金入りの天然ジゴロやでえ。これでちょっと成長してやたらと恥ずかしがりの少年になったらもう、のりえさんたまらんだろうな。


今回やたらとゲストキャラが多かった印象。新キャラも居たけど、多くは以前のOADにて登場してた人らしい。葉月絵理乃斎藤千和広橋涼、とARIA組が揃ってますね。そーいやお姉ちゃんは大原さやかだっけ。…あとモブシーンの中で長嶝高士に反応したワシはおっさん声優好きである。