未来日記/UN-GO/ギルティクラウン

未来日記・3話。みねねさんやその他の未来日記所有者をあぶりだすための囮、という名目での警察監視下活動の一環として…の、ユキテルさんとユノさんの遊園地デートでAパート。とにかくヘタレ怖がりのユッキーやちょいとサーヴィス過剰なユノさん、という軽いギャグに、プラネタリウムと星空観察と二人が知り合うキッカケの出来事、というちょいとしんみりした話を交えつつのエエ話である。


…どうでもいいけどユッキーさん、いかに年度始まりだったからとはいえそんな女の子イヴェントは普通に覚えておこうよ。俺ならしばっらく引きずってぽわぽわしちゃうよ? 相手の本性知ったらそうとも言えんかしらんけど、まあそれはそれとして。


さて。前半でグイグイと「エエ話」っぷりを押し出して、後半でそれをおもくそひっくり返すという教科書的な構成である。ラストで郵便受けの小さい隙間から覗き込んでくるユノさんのお姿はさすっがに恐怖満点。それにしてもあのふすまの向こう、ユキテルさんが見たものは何だったんだろ。そういう演出なのか規制によるものか、画面真っ暗けでよく判んなかったよ。死体かしらね? 「因果律が崩壊する」というくらいだから…ユキテルさんご自身の死体とか? ちょっと意外だったようだとはいえ、主催が時空の神だから何があってもおかしくはないけどね。


あとはみねねさん側のドラマをちらほらと。変装を解いて軽装になったらますますレヴィさんっぽいな。そしてそこに関わってくる「正義の味方」さんは…コイツもまたサイコちっくやなー! 若本神さんの未来日記キャラ選択の傾向がよう判るぜ。どうせ他のヤツも全員あたまおかしい人たちなんでしょ? ねえ。


UN-GO・2話。頼まれ仕事で「ドルプリ」…アイドルアプリ、要するに未来のヴォーカロイドを買いに来た結城さんである。貧窮探偵となれば何でもするのね。しかし官憲の圧力がかかって販売中止、その後さる殺人事件の捜査に来た先でリアル人間の歌うたいに出会う…という。一見した話の流れもそうだし声もそのまんまだし、ネタを割らないようにしようという意図があまり感じられない演出だな。ま、ばれるばれないにそれほど意味がない、ってことではあろうか。


そ、ミステリ的ネタが主題じゃない、って感じはする。「生活支援が切れて困窮していると言う元アイドルの、何やら高価そうなアクセサリにちょっとカメラ振る」とか、「「日本歌は禁止されていたがブルーライトヨコハマは流行っていた地」の出自を持つ娘」とか、「テクノロジーは進んでるだろうに妙に生命感の無いドルプリ映像」とか。それらの要素はそれほど積極的な解題をされず、一つ々々のコマとしてそこに置かれている。全体として見せたいのは、社会と個人の関わりを含めたある種の「相」のようなものだろうか。


ラスト、禁じられた歌姫の声はネットに流れてゆくが、あるいは検閲消去されあるいはダウンロード成功し…とワンサイドな結果になってないのが面白い。場所と個人によって異なる事実は、確定した歴史ではなく伝説となる。奇しくもイズミ検事は結城探偵の言う真実を揶揄して「なあに陰謀論?」と評したが、そんな幽霊のごとき曖昧な「相」となったからこそ、多分彼女の歌は今後も残ってゆけるだろう。…って理解でいい?


ただまー、一つのネタそのものが主題じゃないとはいえ、流行のヴォーカロイドを持ってきましたー、の料理の仕方はちょっと古かったかなーと思ったりした。判りやすくてエエし、正解なんだろうけどね。


ギルティクラウン・2話。よう知らんまま大立ち回りの中心になり、なし崩しにテロリストの仲間認定されそうな主人公・シュウさん。そして官軍さんの方にも新キャラ来訪、高官のご子息にして自身も高い戦闘能力を持つダリル・ヤン少尉。絵に描いて額に入れたような快楽殺人ドSさんの上に、何かというとパパに告げ口するよと脅す、という…まあその、物語上「視聴者から嫌がられる」という機能を有するお人である。さて、主人公最初のイヴェントはセッティング完了…ってとこであるが。


どうもまともに話の通じそうにない電波ヒロイン、やたら高圧的な上に贔屓の激しい組織のボス、高慢と横柄しか採用基準が無さそうな軍人さんたち…とまあ、主人公の周りには誰一人感情移入できそうな人が居ない、結構アレな状況からスタート。これらに比べりゃ主人公は単なる「青春的ひねくれ坊主」ってだけで大分マシである。


特にボスのガイ兄さん、作戦失敗でしょげてる花澤お嬢さんには「いやいやよくやった頑張ったよ無事でよかったね」と言い、主人公たちには「頑張ったとか意味ないねん結果が全てやねん」と言うようなお人。最初は「甘っちょろい主人公が初めて出会う厳しい大人」という立ち位置かと思ってたが、どうもそうじゃないみたいですな。今んとこは単にボスとして自分の感情を制御できていないだけの輩に過ぎない。あるいはそう見せるような理由があるのかもしれないが…。


ま、いろいろ言うたけど、今回のクライマックスはなんかエかったです。詳しいことはよく判らないものの「精妙なシカケがあってこれこのとおり大逆転」というノリは上手く出てたと思う。故に作戦後に「俺の手をとれ」と仲間に招くガイさんの絵面に安定感があり、故に故にラストで「とまあそんなことがありましたねえ」と回想しつつフツーの学園生活に戻ってるシュウさんの絵面に驚愕感があった。いや、このハシゴ外しは良かったよ! 思わず声出して「手ェとってないんかい!」とツッコんじゃったもん! 


てことで、ううむ。ノリが合わなければここで視聴脱落しようかと思ってたけど…ちょっと面白くなってきたぞ? 参ったな、もう少し見てみるか。