ラストエグザイル/あの夏で待ってる/ペルソナ

ラストエグザイル-銀翼のファム-・18話。ひたすら続く戦闘と、オーランとソルーシュについての物語。ボレアース要塞を舞台に、二人の将が各々の運命をぶつからせるに至る。あと幼少なる「御輿」のサーラさんが本格的に心を曇らせてしまい、結果ヴァサントさんも曇っちゃうまでのお話。つーかそこここでダウナーな事案が発生しているのだが、ラスボスのルスキニアさんは別件でお留守、主人公のファムさんは力及ばずで状況の本流に入れない、とまあ(多分意図的に)彼我の主役の色が薄いのが困り者ではある。


特にファム。いかにウデが優れていようと一介のヴァンシップ乗りでしかなく、その上「軍人的な戦闘」に対してはとことん適性がない。まあ確かにいきなしバリバリと敵を撃墜するようなキャラになってもそれはそれでビビるが、このままいつまで経っても蚊帳の外な状況では主人公とは言えんぞ。さて、彼女は(テメエの名前を冠した作品の中において)どういう主人公的役割を見出していくのかしらん。


今回の主役は上記なかよし二将ですな。心理描写はオーランの方をメインに据え、ソルーシュはどこか真意の見えない「状況に働きかける側」のキャラとして配置する。その上で最後の最後、オーランの方が意外な行動に出て話を一気にひっくり返す…という構成がなかなか効果的だった。今までそれほど多かったとはいえない彼らの描写の積み重ね要素だが、この1話だけでも割と必要充分に成立させてんのはエライと思う。…ソルーシュの戦闘前の演説シーン、ここにはヴァサントのファンも多いだろうし俺も告って振られたし、と軽い話で笑いを取りながら「しかし今は逆賊である」と続ける辺りが良かった。飄々としつつも仕事は冷徹にこなす、彼の人となりが何となく判るような気がしたんでね。


あの夏で待ってる・7話。沖縄撮影旅行その後編、皆さんはお互いその関係性を深めていく…一人を除いて、の巻。いやもうホンマ、先輩&カイト、ミオ&哲朗の二組は(その為に造られたとも言えるゲストキャラによって)二歩も三歩も歩み寄ってってんのに、カンナちゃんの凄まじい蚊帳の外ぶりったらおまへんわな。こっちは視聴者として並行的に状況を見てて、みんな仲良くなってるところでカンナさん一人酔っ払ってバカ晒してる、っちうのを見せ付けられて…うはー、これはなかなか意地の悪い脚本。


確かにカンナさんは自ら一歩身を引いているという要素もあるんだけど、そんなもん割り切れるような事柄でもないでしょうしね。井口チハルさんの言葉じゃないが、この「ピエロ」ぶりをスプリングボードとしてカンナさんは今後どのようにハジけてゆくか。あるいはゆかないか。…何というかその、物語の構造上からしイチカ先輩に勝てない雰囲気であり、これはアレでしょうか。戦争映画とかで敗戦側を克明に描くという、あの破滅美を賞玩するようなナニでしょうか。うふふふふふふ、じゃありませんレモン先輩。


んで上記ゲストお嬢さん二人、茅野カオリさんはまァ…割と真っ当な「外部からの恋愛的介入役」なんだけど、井口っつぁんの方はなんかいろいろとかわいそうな感じの「ピエロ」になってて面白悲しうございましたな。そらまあ、積極アタックしてた男の横に「あたし裸族なんです」ちうて泣き出すようなお嬢さんがいたらもう、押すも攻めるもないよなあ。


本日触りのイチカ/カイトのキス未遂シーン。戸松さんの濃厚な吐息演技もエエんだけど、顔が接近してお互いのメガネがカチリと音を立てる、っちうこの描写でもう勝ちではあった。何でしょうねこの無機質なSEに込められた官能性は。


ペルソナ4・20話。特に必然性も無くみんなでユキちゃんとこの旅館にお泊りする話。劇中の言葉じゃないが、コイツらホンマ一緒にお泊り率高いよなあ。イヴェント消化に対して積極的というか貪欲というか。そして今回のイヴェントに於いて最もそのキャラクタを見せ付けたのは、他ならぬ主人公ナルカミさんである、っちうね。


これまでも「単なるクール系主人公キャラ」ではないところをちょくちょく見せ付けてたりはしたのだが、今回は女湯覗いて「あえてここに留まる!」と宣言してボコボコにされて痴漢呼ばわりされて魂の叫びを上げて、とまあ三面六臂というか何というか。最後の最後でユキコさん相手にちょっとエエ話して全体をシメるとか、もう完璧である。流石天然ジゴロ…って、そっちの方から的確な形容を提出されたらこっちからは何も言えぬわなあ。好き放題やなマーガレットさん。


てことで、今回も全く全体的なお話は進んでいないが、ワシは別に構いません。意外に量感のありそうなシロガネさんのちち(の一部)を見られたしね。あれマジでサラシか何かで押さえつけとんのか? 着やせにも程がありますぞ? ますぞ?