タイガー&バニー/アザゼルさん/青の祓魔師

TIGER & BUNNY・11話。全市民の命と引き換えにジェイクさんの解放を要求するウロボロスご一統。何かかんか理由つけて責任を逃れようとする市長さんとか、対策が発表されたらされたで文句言う市民たちとか、何やらヘンなリアルさが感じられたりするなあ。まあ当然コメディちっくに演出されてはいるのだが、テロリズムとその対応なんてのは昨今の現実でもあったりする様相であるしねえ。


んでもって首尾よく自由の身となるジェイクさんであるが、これで一段落ってワケにはいかない。約定をあっさり反故にして悪行を続けるウロボロスであり、唯一の希望であるオリガミ先輩も身バレして絶体絶命。さあて我らがヒーローたちはどう動く…ってとこで次号。…んーそうね、やっぱしジェイクさんはヒゲモッサモサの方がカッチョエエかな。通常のヘアスタイルはやっぱしちょいと安っぽいぞ。まそれはともかく、殊更に一般人に対して悪口をたたくネクスト・ジェイクさん、っちうモチーフはちょっとX-menっぽくもあるな。案外ガキの頃ネクスト能力で迫害された経験でもあったりすんだろうか。


バニーさんを気にして軽口叩いたり会議室に乗り込んでヘッポコい啖呵切ったり、タイガーのおっさんは実におっさんらしくてよろしい。その心情に気付かないブルーローズさんと、キッチリ気付いてるカマ姐さんが良い対比。うん、なかなかヒーローたちのキャラが立ってて見やすいな。


●よんでますよ、アザゼルさん。・10話。オタ世界から一旦は抜け出したように見えた佐隈さんであるが、実はその傾倒度合いははるかに重度となっている。何故か。…当然カネがガッポガポだからなのでしてね。「なんでこんなもんにこんなカネ払ってくんだろこの人たち」と評している時のサクちゃんの幸せそうなカオったらありませんな。てことでオタ話・後編である。


鬱陶しい野郎どもに見えたオタクさんたちも、その一人々々の裏には彼らなりの経歴と事情がある。こうして血肉通う「生きた人間」として描かれたってことはしかし、この作品にとっては割と致命的なことであるのは自明の理。上げて落とす。上げて落とーす! ってことで案の定、べーやんのアレなナニによる行為によって不可抗力的奈落の底に転げ落ちるご一統様でした、というね。いやー毎度ながらひどい話だなー。あと今回特に何もしてないけど、「アザゼルさんも居るよ!」とかトイレでの小芝居とか、アザゼルさんが妙にかわいくて困ったりしたな。


そしてこの特別エンディング。和田高明まで引っ張ってきてのワケ判んない高品質魔法少女パロディには下がった頭がかなり痛い。満仲勧は水島監督の常連さんやね。…そういやあのコスプレ会場シーン、イカ娘装束のしんちゃんっぽい物体が見えたけど、アレも監督つながりのネタやな。


青の祓魔師・9話。合宿中の塾生たちを襲った危機は抜き打ちドッキリテストであった。彼らの素質と協調性を見るための、その茶番。いや。それは本当に茶番だったのだろうか、という懸念がユキオさんに残る。置鮎声のネイガウス先生、あの行動はいかにもやりすぎだ。そしてもう一度、ネイガウス先生の影は彼らに覆いかぶさる…というね。


敵の襲撃に見せかけたテスト、に見せかけた先生の私怨行為、に見せかけたべーやん…もといメフィストさんの陰謀、という入れ子構造の話。まあネイガウス先生のサタンへの恨みはホンマモンであり、それがべー…もといメフィストさんの目的と一致したって辺りが正味のところでしょうかね。享楽的かつ陰謀的なメフィストさんの真意は未だ謎が多いけれど、最終的には(享楽的に)サタンと相対する位置に来そうな気はしますな。ま、それは先の話。


作監江畑諒真、原画にねこまたや等の名前あり。全体的にこの枠のこの作品らしく乱れの無い作画だったけど、今回は歩き方だろうなあ。特にネイガウス先生に顕著だったんだけど、重心を右左にぐいぐい動かしながら歩く、ちょいとはーロックっぽい歩き方。あれがなんか妙に目を引きましたねえ。