進撃の巨人/アザゼルさん/ヤマト

進撃の巨人・4話。あっという間に二年が経ち、それぞれいっぱしの新兵として出来上がりつつあるご一統。やっぱりミカサさんが最強なのはともかく、エレンさんの「突出した所はないがそれを補うすごい意志」ってのはこの手の主人公として欠くべからざる資質ではあるなあ。成績が良いと近衛師団になれる、つまり巨人から離れて安穏とできるという、世の中によくある捻じ曲がり状況をヨシとせず、率先して危険な部隊に志願するってのも一念系無鉄砲主人公として定番の行為だ。まあ彼の意志が周囲を感化して、みんな前線へ進もうと志願しだしたってのは良し悪しではあろうが…ちうてたらいきなり超巨大巨人の再出現、ああこのまま人類は更なる撤退を余儀なくされるのか…ってとこでシメ。エエ感じのドラマのクライマックスでいきなり陥とすってのもよくある手法だけど、ううん、この徹底した絶望シチュはちょっと面白いなあ。

そんなゴリゴリした話の流れの一方で、末梢のディテイルはどんどんとデッドパンギャグの様相を呈しつつある。ふうむ、どうやらこのスカしたようなヘボギャグがこの作品の大きな要素の一つであり、人気の一つでもあるようだな。うん、この人喰ったようなネタ連はワシもおもろいと思うよ。食堂で一波乱起こして先任軍曹が聞きとがめたら「サシャの放屁した音です」「なんだまたお前か」のシーケンスはちょっとひどいと思う。普通ここまで堂々としたバカネタはやらない。この台詞をミカサさんに言わせてるってのがキモではあろうなあ。サシャ、みんなの中でもうそういうキャラとして定着してんだなあ…。

●よんでますよ、アザゼルさん。Z・4話。エウリノームと痔の男、後編。基本的にはひどいシチュエーションをひどいギャグとひどいオチで飾り立てるアザゼルさん通常運転の話だが、それにしてもひどい。何がひどいってさくちゃんのドゲスぶりが実にひどくてよろしい。美辞麗句並べ立てといて「ではやってみろ、ただしできねば…」とか言われたら「じゃ止めます」だし、マルコメさんの絶望を救うためにどーでもいいババアと悪魔の力でくっつけるし、うーんさくちゃん魅力全開。何というかこの、悪役が悪を為す時の「悪いことやってやんぜ」じゃなく、保身と状況によって一瞬で最悪の行動を選択できるゲスい強靭さがサクマさんの身上ではあるなあ。

そして前回に引き続き大塚明夫のおっさんも大暴走。実にエエ声で実にエエ間合いのギャグ台詞をカマすヴェテラン演技力にくらくらする。まさか大塚明夫の「洋ピン見せられてちんこ三点支持しちゃってその上気を遣るまで」の一連演技を見る日が来るとはなあ。長生きはするもんじゃて。そして前回チラ見程度だった沢海陽子も今回はガッツリ登場、ババア役で大塚のおっさんと濃厚なラブシーン(?)を。…前回の繰り返しになるが、努監督や音響監督はどんな顔してキャスト頼み行ったのやら。マジコエーよ。

●むろみさんはイエティの人とハーピーの人が登場。イエティの最近あんまし見ない普通にかわいい千和さんもいいけど、三歩歩くと全て忘却してしまうハーピーさんが凄まじくアナーキーかつフリーキーで、一種の「見ちゃいけない人」っぽい雰囲気がしててなんか良かった。あとノロイとガンバが出てた。…聞けばこのアニメの監督、バリバリの作画アニメータなのはともかく年齢24歳ですって? マジかいや…。

宇宙戦艦ヤマト2199・4話。土星衛星エンケラドゥスからの救難信号あり、ついでに機関故障の処置も行うためにそっちに行きまひょかという話。全編通じて古代に対する森雪のツンケンぶりを楽しむお話であり、なぜかくっついてきたでかちちおっちょこちょいサトリナ声の原田衛生兵がお邪魔虫っぽい働きを見せつつ、遭難艦艇は古代兄のものであったと判明したりする。冥王星から土星までは相当な距離もあるが、瀕死のエンジンとクルーを引きずりながらエンケラドゥスにて補修を行おうとしたが力尽き、ってとこでしょうかね。あ、サトリナの看護婦さんは敵の負傷にも「関係ない!」ちうてノータイムで処置しようとしてたのが好印象でしたよ。結局ロボでしたけど。

ほんで今回のメカですが、まずガミラス側の戦車ですかね。デザインの細かいとことか挙動とか、思いのほか「戦車」してて結構かっこよかった。戦車してるってことはつまり、航空戦力にはてんでダメでしたってことでもありますけどね。あの戦車はちょっと立体で見てみたいなと思いましたよ。あと古代たちが乗ってた輸送機、双胴のティルトウィングジェットでなんか妙にありそうなデザインだなあれ。あとで設定とか検索してみよう。