タイガー&バニー/アザゼルさん/青の祓魔師

TIGER & BUNNY・10話。ヒーローたちの休日に襲い来るウロボロスの尖兵である。お上が怖いので有給取らされてるヒーローってのもアレだし、事件が発生したのでやっぱ休みナシねっていうのもアレだし。ちうかそれ、休みも何も関係あらへんよね。ヒーローは辛いよ。せめて皆が一斉に休むんじゃなく、ちゃんと回り持ちで非番の日を作ればあまり問題ないとは思いますが、それではアニメの絵的におもんないよね。それはともかく。


ウロボロス組の姉さんは街の交通要衝を押さえて脅迫にかかる。交換条件は刑務所に居る同胞の解放。それはどうやらバニーさんの仇そのもののようでして…という話。余談的偶然だろうけど、爆破される橋とそのニュース映像とか飛行船がもたらすテロリズムとか街一つそのまま人質に取るとか、妙にパト2っぽい要素があってなんか興味深かった。「暴走するロボのコクピット開いたら無人だった」ってのはパト1ですかな。ま、あんまし鳥や犬や魚が出てこないのは相違点ですが。…ビッグオー2期みたいな話にはなるなよ。いやなってもいいが、面白くしてくれよ。あれはまあ小中のおっさんが悪かったような気がせんでもないが。


ウロボロスの姉さんに根谷美智子さん。獄中の相方が藤原啓治ってことでエウレカ組ですな。しかしあの藤原啓治の悪役の人、もっさり獄中ヒゲ状態だと何やら謎めいた狂気の男って印象だったが、それ以前の姿見たらなんかチンピラっぽいな。まいいや。あとマーヴェリックさんはますます怪しい。ピンチ状態のヒーローたちを見て「彼らを信じよう、放送を続けたまえ」ってのは一見エエ発言のようだが多分あれ、ウロボロスの声明までちゃんと見せるのが目的だったんだろうな。…これでホンマにエエ人でした、と来たらごめんなさいします。いやマジで。


●よんでますよ、アザゼルさん。・9話。「サクマさんの様子がおかしい」と不安になって悪魔二人に調査を命じるアクタベさんである。召喚云々以前にフツーに事務所に居ついているアザゼルさんたちもオカシイが、まあその、アクタベはんのサクマさんに対する謎の過保護ぶりが最大の謎っすよね。ホンマ何なんでしょうねえ。娘かオカンか、っちう風情ですな。


とりあえず尾行する悪魔コンビ(べーやんは真のイケメン姿)が見たものは、キャラいコスプレ姿でにょりんにょりん言うてるサクちゃんでした、というね。授業のノート欲しさならば、オタ相手のコスプレだろうがキャラ作りだろうが割り切りますよー、っちうサクちゃんの心根が実にアレでよろしい。…ちうかこの日曜朝っぽいアニメのディテイルといいHPの描写といい、次回予告の「少佐のコスプレした荒牧のコスプレしたオタ」の絵といい、IGの高い技量とリソースを結集したバカギャグがどうにもレベル高いなー。高いからエエっちうもんでもないかもしれんけど。まあ。


オタサークルの部長に檜山のおっさん。最近こんな役多いな兄さん。さらに女子部員二人にかないさんと福圓さん、っちうワケの判らない気合の入りっぷりが頭痛い。ご丁寧に打撃戦魔女のフィギュアも出てきてますな。この作品のことだし、イケメンブサイク一般オタ分け隔て無くエライ目に遭っちゃうんでしょうけどね。てことで以下次号。


青の祓魔師・8話。承前、神木さんの事情と合宿の日々その二。自らを「性格が悪い」と任じている神木さんであってそのとおり、周囲の野郎どもといつも何しかトラブっている。しかしイザって時にはビビッてしまってダメな状態、ここで踏ん張らなきゃ女じゃねェ…ってことで「ああそうよ、アチシは性格悪いのよ!」と開き直ってみんなと共闘するまで、のお話である。


ツンケンと争っていた関係が共通の課題を前に一致団結するっちう王道のテーマながら、神木さんの描写にはもう少しカッチリとしたキッカケというか転向点というか、そういうのが欲しかった気はする。無条件に自分に心を開いてくるしえみさんってのは確かに必要充分なんだけど、うーん…前回のしえみさんに対する扱いがどうも、性格悪いとか気が強いというより単に陰湿に思えるのよな。よって今回の、しえみさんに対する言わば「デレ」に少々カタルシスが足りない。あんなことやっといてソレでチャラかェ? っちう印象がね。いや、これはワシの個人的な嗜好ではあるのだけれど。


何かこう、男性に対してはある種の理想っぽい造形がされてる一方、女の子同士の関係性は割と地に足着いた…あるいは現実的な雰囲気がある作品だなっちう印象だ。今回のリンさんの徹底した鈍感さ、好意に対する極度の単純さなんてのもそういう感じ。検索したら原作は女性作家なのね。そこに全ての回答を求めるつもりはないが、でも少し腑に落ちた気がしたのも事実。あーなるほど、と薄っぺらく判った気になってるワシは少々アレだ。


にしても、このクラスにはリンさん神木さんリュウジさん、と前へ前への戦闘タイプが三人もカブってて大変ではある。今後話が進むにつれてもっと差別化もされてくるだろうけれど。こないだ「ああ、喧嘩友達関係やな」とか思ってたリン−リュウジらいんはあっちう間に薄くなってしまったですしね。ま、そんなとこで。