花咲くいろは/カイジ

花咲くいろは・4話。新学期にてオハナさんの世界は少し広がるの巻。ああそりゃそうだ、普通にお嬢さんなんだから学校行きながら仲居するワケだわな。何となく住み込みで仲居仕事だけするようなイメージだったよ。てことでまずお会いするのがライバル旅館の跡取り娘・ユイナさん。戸松っちゃん声の元気そうな娘だが、エセ関西弁気分だったり何だりと少々ヘンてこな…そうねえ、「キャラ作った」雰囲気があるのは気にはなるな。まさかにウラは腹黒いコ、ってことは無い…よね? まいいや。


とまあ新たな出会いもあるのだが、メインのお話はオハナさんがミンコさんとの関係を模索する中途のお話。どちらかと言えば感情を裡に向かわせ、外部には少々冷たい雰囲気を漂わせるミンコさんと、つい要らんこと言ってしまうくらい内外ツーツーのオハナさんではやはり折り合い良くは無い。…んまあ確かに、ミンコさんが好きな人は誰だってのが判った途端に口に出して言ってしまう、っつーオハナさんはちと辛いわなあ。しかしこの外向性は関係の進展を早める効果もありそうだし…とか思ってたらその「好きな人」がユイナさんと付き合ってるのが見えたりして、うん青春ね、という。まァフェイクではあろうけれどもさ。


何だかんだで生活に馴染んでいってるオハナさんの様子がなんかよろしい。ちょっとした日常のしぐさやディテイルを挿入することでそんな「雰囲気」を見せてんのが手堅いわな。コウちゃんへのメール書いてるシーン、洗濯場の階段に腰掛けてかかとで脚を掻きながら悩んでる、っちう妙にリアルな絵面とかね。…一方でボンボリ祭りのことを聞いて一瞬で脳内にファンタジー風景が広がる、っちうちょいと唐突でアレな演出もあるんだけども。「輝きたいんです」の一件といい、オハナさんってヘンなトコで夢見がちな傾向はありますわなあ。…あと次郎丸さんは元気そうでよし。若旦はんとメガネキャラでカブってんのがちょいとアレですけどね。まあ。


逆境無頼カイジ 破戒録篇・3話。チマチマとした状況を嫌い大きく張り続けるカイジさん。当然ペリカはがた減りするが、しかし彼は「これでこそ博打」とひとりごちる。タイトルどおり、とにかくこの人は逆境…というか、破滅の淵に立たないと力が出ないというめんどくさい属性持ちなので仕方が無い。それはもう、通り一遍の破滅では無く…というね。


てことで、次の展開のためにカイジさんが底の底の底に落ちるまでの話。一瞬浮いたり絶妙に勝ったり、あるいは長広舌で持論をぶったりと実に丁寧にフラグを立てる様子が痛々しいわよねえ。ホンマ、こういうときのカイジさんは気持ちよいくらいのダメ人間である。本当の土壇場での「太さ」とこのヘボさのバランス、危なっかしさがカイジさんの身上と言ってよろしかろうなあ。…慢心せず冷静な状況なら、あの大負けの「ウラ」にも気づいただろうけれども、ね。


今回は萩原/チョーの演技合戦みたいな趣もあったな。合戦と言うよりはチョーさんの胸を借りてパワーぶつけてくる萩原さん、というか。カイジ増上慢を受けてガッツリ存在感で返す班長、ですな。あ、あと立木ナレ。