けいおん/メイド様/ハガレン

けいおん!!・2話。備品のギター売ったら50万円になったのでいろいろと黒いモノが渦巻いたりする話。いやあ、ワシだったら一発で「ごじゅうまんえんになりました! お願いしやす!」つってさわちゃん先生に丸投げしちゃうだろうなあ。気が弱いのよねえ、金額が増えれば増えるほど精神的にヤバい。…てことは小額ならばチョロまかしちゃう可能性あるってことかワシ? そうですね。すんません。


結局お金は部室のペット、スッポンさんになっちゃうのである。ここで新入部員が居らず旧部員のみであるという要素が絡んでくるのだけれど、うーん。いや、ホンマの話として「あの時新入部員が入んなかったんだけど、何故かスッポンが後輩ってことになってねえ」とか言われたらおもろい話で済むのだが、こういう…そうねえ、アニメとして「ちょっとエエ感じのシメ」として置かれると少々困る。それは閉鎖的要素の美化に過ぎんのと違うかなあ、とかね。彼ら5人の物語であるべきというのも判るし、スッポンさんもかわいいんですけどね。


経験したことの無いホームセンターにてはしゃいでるむぎさんやら、ケーキと言われて起きてくる(でもまたすぐ寝る)ユイさんやら、今回もなかなかかわいらしくてよろしい。でもあんな感じでお店で騒いでるお嬢さんたちがいたら、リアル世界だったらちょっとイラっとしそうだ。にしても行動力はある子たちだよなあ。ワシが高校の頃をつらつら思い出してみるだに、部費使って整理箪笥を! とか考えたこともなかったしなあ。


会長はメイド様!・2話。学園祭にて衝突したりする生徒かいちょと野郎どもの話。かいちょはバカな男どもの行動にイラつき、野郎たちは無理解で横暴なかいちょの圧政に反撥する。お互いに不毛なけんつくのやりあいでして、これはまァ平行線にもなりますわなあ。お嬢さんたちがぽろりとこぼす「本当は協力してやりたいんだけどね」という言葉が(意識上には出てこないものの)お互いの本音ではあろう。問題解決のギミックは少々強引でご都合気味ではあるけれど、落とし所としてはまあ、妥当だろうか。


一人土俵外でひらひらと立ち回り、状況を俯瞰しつつ要所でエエトコさらってゆくウスイさん。多分少女マンガでも典型的キャラの1パターンなんだろうけど、男女逆転させて「小悪魔的謎のヒロイン」でも通用する辺り、これは普遍的なものなんだろうな。デキる女性だが弱点も多い、っちう主人公は読者も感情移入しやすいだろうし。ハーレム的展開じゃなく、こういう基本一対一な構造ってのは個人的に嫌いじゃないです。いや、別にドのつくハーレムもエエっすけどね。ただそういう風に特化されちゃうと、部外者的なワシとしてはちょっと入りにくいだろうなってことで。


問題児だった三バカたちが、すっかりかいちょのM的なファンになってんのがおかしいやら何となく判るやら。ギャップ萌えとか言うといて、S対応されたらそれはそれで快感情を励起させられてるしなあ。うん、かいちょはサーヴィスとして踏んでやれ。踏んでやれ。


鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・53話。ゾンビ相手に苦戦中のニーサン一行んとこにのっこんできたのはマスタングさん。あんなけ大量のゾンビたちをいっぺんに焼き尽くしちゃったマ様は流石であり便利である。そしてもう一組、その場所に落っこってくる者どもが居りまして…というね。てことで、ここに因縁の二人が相見えるマスタングvsエンヴィー、ファイッ! というお話。


お二人の対決前の会話シーン、お互いなかなかに「エエ舞台」貰ってる感じでよろしいなあ。特にエンヴィーの人は実に芝居のし甲斐がありそうな、ハッタリとケレンの効いた悪役演技が楽しそうであった。うん、彼がこれからどーなるか判らんが(まァ十中八九エライ目に遭うんだろうけど)、この大きな「タメ」は今後の彼の芝居に良い落差を与えてくれそうでありますわ。それに続く地下隧道でのバトルもよし。情念とパワーの絵だんな。ラストシーンのヒキも上手くて、これはマスタングホークアイのどっちが偽者もアリな状況だわいな。


とまあ、今回はかなり見せ場と舞台を絞った構成。そらまあこれだけデカい情念の話となるとあまりブツ切りにはしたくないよな。別舞台の話は冒頭のラジオ局ネタくらいですね。…あのラジオ放送、聞きようによっては何かマスタングさんのプロパガンダそのもの、って感じでもあったけどなあ。ホンマにあのままやったら「大統領夫人、脅されて台詞言わされてるぜ」とか言うヤローも多かったんと違うやろか。