けいおん/メイド様/ハガレン

●新番組・けいおん!!。あ、ビックリマークが2つになってんのね。まァ絶対やるやろなと思われていた第2シーズンの開始である。相変わらずまったりと、丁寧で、んでもって感想も書きにくい作品になるんだろうなあ、と思います。感想書きにくいってのはアカン意味違うよ。そんなけのんびり視聴できるアニメ、ってことで。…そんなん言うてる作品ほど、ぐだぐだ感想文書いたりしちゃうんですけどね。ま、それはそれで。


冒頭から実にゆったりと、ユイさんの表情を映さずに・FIX横位置の長回しを多用して・柔らかいが光と影コンシャスなライティングして、とこの作品らしい落ち着きを見せるスタートである。ちうかこのアニメ、校舎内がちゃんと暗いんだよね。それは落ち着きをもたらす要素でもあるし、視聴側にある種のノスタルジーを喚起させる要素でもある。


そ、ノスタルジー。三年生の話がメインってことで、この第1話…新学期の時点ですでに少々の感傷的雰囲気の感じられるお話になっている。まだアカラサマに提示しては来ないけどね。…しかし結局、あずささんに同期はできなかったなあ…。本編では一応心理的にオチをつけてはいるが、やはり少々さびしいものだとは思います。確かにあの5人で完結している雰囲気はあり、そこら辺を描く物語である、ってのもあってるような気はするのだけれどねえ。


てことで、問題なく視聴継続。


●新番組・会長はメイド様!。よう知らずに見てみたが、ははあ、タイトルと桜井監督という組み合わせから何となく「萌えアニメかな」とか予測してたのはまるきり外れました。しょーじょマンガ原作なのね。なるほど、テンポよくてパキパキと歯切れの良い桜井作品にある種の少女系マンガ原作はよく合いそうな、ってェかチャチャからしてそうだっけ。うん、あんま知らんジャンルの話なのでこの程度にしとこ。


てことで、男子の群れの中一人で気を吐くカタブツ生徒会長お嬢さんがメイド喫茶で働いてるのを隠す話。当然ながらあっちう間に発覚してしまうのだが、その発覚先ってのがクールで厭世風なイケメンさんであり、これまた当然ながら反撥しつつも認め合うのでした、という流れになるのかしら? どうなのかしら? というね。


イヤミのないからっとした絵柄と、上記の如くテンポよく進む演出のおかげで実に見やすい。パワーはあるが思いつめて空回りしがちな主人公お嬢さんの、完璧とはちょいと離れたところにあるキャラがなかなか魅力的ですな。ワシ如きでそう思ったのだから、メインターゲット層の方々にはさぞかし人気なのだろう。だよね? 知らんけど。


男女がどっちサイドに居るかは問題ではなく、主人公がバタバタと行動してその目標/相方の心中はイマイチ判らない、っちう主題は永遠ですなあ。とまれ、普通に面白かったので次回も見てみよう。あと、メイドもとい明度が高くて鮮やかながら調和の取れた色彩設計が好もしかった。ワシ、色のセンスないからなあ。うらやましい。


鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・52話。前回に引き続きあっちゃこっちゃでのバトル続行である。ミバを考慮するなら再構成なり何なりして、もうちょっと視点を分散させずに提示する方法もあるだろうけど…んー、やっぱ「同時発生的に火の手どもが上がってる」ってな感じを出したいんだろうな。今んとこその意図は上手くいってる、ような感じ。これからこの複数事象がゴゴゴッと縒り合わさってったりするんでしょうか。


とにかくまあ、冒頭のプライド・キンブリー組VSアルさん組のバトルの絵! これに尽きたんじゃないでしょうかね。ボンズでよう見るタイプの、あのキューブ瓦礫の乱舞々々。中村豊の人を髣髴とさせる調子でしたけど原画陣には無かったか? 大貫作監なのでキャラ顔は全般的に整ってんですが、ああいうアクションシーンは野放し状態なのが嬉しいっすねェ。


ここで一旦退場扱いなれど、プライドに取り込まれてめんどくさいことになりそうなキンブリーさん。一本スジの通った悪役であり、始終彼我の力量を把握しつつ嗤っていた彼の、案外と呆気ない致命傷シーンの表情が上手いな。らいよんおっさんのど根性もあれ、あの表情演技(と死亡直前の呼吸亢進状態)は、彼のキャラとの落差もあってよろしかった。…あ、ちゃんと矢尾ヨキさんの一世一代の大活躍もよかったっすよ! うん!