神のみ/バクマン/ジャイキリ

神のみぞ知るセカイ・最終話。ラストってことでどんな話持ってくんのかなと思ったら、桂馬さんが30分ずーっとギャルゲやり続ける話でした。6面マルチモニタの聖徳太子状態で(その上各ゲームにちゃんと感情移入しつつ)ゲームをこなす桂馬さんは確かにスゲエ…んだろうか。全く何にも内容の無いこんな脚本で、感動(っぽいもの)やクライマックスも盛り込んで1話でっち上げちゃうパワー、いや「最終話まるまるこれでいこう」と企画した段階で大したもんだ。あのOP曲が流れるとなんかエエシーンに見えんこともない、っつーかなんつーか。ええ。


ゲームによる疲労でボロボロになりつつ、ふと目を上げればモニタより出でたるゲーム女子。彼女たちと過ごす桂馬さんの絵と酷い特別エンディング曲とともに物語は終わる…って第2シーズンかあ。とりあえず、ギャルゲキャラが続々とモニタから出てくるシーンは純粋に恐怖だったっす。あとゲームセンターあらしとかあしたのジョーとかエキサイトバイクとかテープメディアとか、妙に古いギャグが多かったのは何故か。テープで女子ゲームって、それ天使たちの午後レベルだぞ? そしてシレッと出てくるでじこも謎であった。まいいや。


●総評。ギャルゲ脳の主人公がそのまんまリアル女子を落としてゆく話。設定としてはなかなかバカチンで、「女子をオトす」という過程にいちいち推理モノっぽいリクツ並べてゆくのとか妙に面白かったりした、のだけれど…んー、どうなんだろ。作品内での「ゲーム的世界」と「リアル世界」にあんまし差が見られないのはちょっとダルな要素じゃないかな、と思う。


つまりその、毎回のヒロイン攻略法は確かにヒネリが効いてたりするんだけど、それそのまんまゲームキャラとしてアリやんね、という。「いやそういう意図でシナリオ書いてますよ?」と言われりゃそうですかっちうしかないのだが…そこはある程度差異を作っといた方がエエんじゃないか、と思うのよね。好みの問題かも知れんが。


あと、ちょっと間延びしたとこもあったかなという印象。担当女子一人に3話程度の割り当てになってんだけど、1話分ほど切り詰めた構成にしても良かったのでは? というケースも良くあった。モノローグや歌曲等でいろいろ頑張ってはんのは判んだけど、ね。…その分いろんなお嬢さんが出てきて楽しくはありました。が、毎週出ずっぱりだからってのもあり、伊藤かな恵のエルシィさんが一番かいらしかったっす。いちいちわたわたする子供っぽいとことかね。しょうぼうしゃ好きとかね。


てことで、うーん。ちょっと中途半端なアニメ化だったような気がしたっすなあ。面白く視聴したけれど、ちぐはぐなところがあったのが残念だったというか。でもエルシィさんはかいらしかったっす。第2シーズンは…まあ、一応視聴してみるとは思いますが。


バクマン。・13話。別冊での掲載確定、その結果を待ちつつのサイコーとシュージン…いや、ペンネーム:亜城木先生である。手ごたえはあった、編集者の反応も悪くない、これでまだ見ぬ仮想敵・エイジさんに勝てるや否や! っちう傍ら、アズキさんに五千字のメール送ったり短い返信メールにショボったりする毎日。そして運命のアンケート結果は…というね。


結果的にエイジさんに負けたことで、邪道ではなく王道で勝負しようと茨の道を進む決意をする二人。一応は勝利するための選択というエクスキューズはあるものの、まずこのバクマン自体もジャンプの作品であるに違いはないワケであり、となるとあんまし変化球ばかりでも立ち行かないですからねえ。掲載紙がジャンプじゃなきゃ、邪道と策略で業界を渡り歩くピカレスク漫画家ロマン(って何だ?)もアリかなあとは思うけれど。さて、理詰めと饒舌による「王道作品」へのチャレンジやいかね、ですな。


印刷見本を見たときの「自分たちの作品はもう、面白いのかどうか判らない」っていう感覚はよう判るなあ。何十回と接してるうちに何が正解なのかベターなのかワケ判んなくなってくんのよね。それがノリ重視とは真逆の成果物なら余計になー、ですわ。


GIANT KILLING・14話。焼けぼっくいに火が点いた…っちうと表現がアレだが、すっかり舞い上がっているゴローさんたちである。ここぞとばかりにETUのサポーターを再立ち上げしようとするのだが、周囲はすでにおっさんばっかでなかなか火は点かない状況。ま、ね。そらそうだろうね。ここでも出てくる「サッカーは楽しい」という概念、これはこの作品のバックボーンなのだろうな。


一方のETU広報ユリちゃんが過労で倒れるお話。同世代の人々は適当に生活を謳歌しているのに対し、自分のガッツリしたワーカホリックぶりに幻滅…したりしないのがこのお嬢さんである。この人も、今の仕事が楽しいのだ。でも楽しいばかりじゃまた倒れちゃうので、そこら辺は節度持ってね、っちうね。


ファンのお子さんたちが練習見にきたら、ものすげえハードなことになっていたというシーン。タツミ監督の「俺たちは弱小なんだよ」という台詞はなかなかの重さ。この意識は常に、彼の中にあるんだろうな。敵は強く自分は弱い、だからこその「巨人殺し」ってワケだ。負け戦が好きな前田慶次、とかふと思い出したがあんま関係ないね。あと、椿さんのファンに女子高生がついて、黒田さんのファンにはコワモテ兄ちゃんばっか、ってのがオカシイ。ま、そーなるよね。「シヴいぞ黒ちゃ―――ん!」