マジンガー/ザムド/ヴァルキュリア

真マジンガー 衝撃!Z編・11話。あしゅら男爵の苦戦と圧倒、そしてマジンガーは敵の手に落ちる、の巻。やっぱそーよねー、悪の人となれば人質よねえ。んでもって日本各地での同時多発ロボ強襲をチャラにしつつ、同士討ちでやられちゃうというヘボ作戦ぶりも悪の人の基本スキルよねえ。…見ててちょっと楽しくなっちゃった。


しかしここでスクランダーを出すのか。空の敵にコテンパンにされてから、っちう流れかと思ってましたけれどね。ま、今回は「こんなんが出るよ」っちう仕込み段階ですから、このあと空中戦で大苦戦→花道からスクランダー大登場! てなことになるのかも知れませんが。そんかし今回は水中戦があったのでヨシとするか。何が?


作画状況は前回に引き続き、迫力/ダイナミズムあふれるステキバトルが拝めて満足です。バルガス戦の合体分離もさりながら、複数の敵だろうと海底要塞だろうと平気でぶん回すマジンガー、っちう無茶な絵面を照れも無く見せる演出/作画のパワーやよし。…チート気味なので単調になりがちなマジンガーのバトルを、怒濤の勢いで押し切って見せる、ってのは監督のカラーに合ってるな。


亡念のザムド・10話。変わろうとするハル、変わってしまったメガネ、変わったことと折り合いをつけようとするアキユキ、たちの話。ザムドっちう介入物は彼ら(だけじゃないけど)に否応無く激動たる変化をもたらしたワケで、それは様々なレヴェルでの変化なのだけれど、その変化に流されたり逆らったり御そうとしたりすることで物語が生まれてゆくのである。…さて、この流れの行き着く先はどこなのだろう。んーやっぱ、こういう変転流転話ってのはある程度の話数があるとエエ感じやなあ。その過程が楽しい、っちうことだ。


ハルさんが身分証の写真を撮るに当たって「俯くな。前を見ろ」と言われ、根谷美智子姐さんに「心は写真に写らないわよ」と言われる。雷魚兄さんは子供たちに「写真に世界はおさまらない」と言い、アキユキさんに「しかしヒルコは写る。それは才能だ」と言う。写真というタイムスライスな道具、一瞬一面を切り取る道具ってのは、流れてゆく物語を判りやすくタグ付けするのに便利なものやね。ま、ボケに対するツッコミやな。それで解題することができるのだが、それが総体ではない…ってことだ。


ハルさんが「変わろうとする」ことの象徴として髪を切っちゃうのは判りやすいけど、ここでもナキアミさんの「髪を結うこと」と対比されてたりして、まァ毎度ながら小手先で凝っててワシぁ好きだ。ええぞええぞ。


戦場のヴァルキュリア・11話。ガリアの晩餐会にてスネーク! スネェェェク! な話。ちうか大塚のおっさんと大原姉さん、あの程度の変装で敵地最上層部にもぐずりこむとはなー、これも「アニメとしてのお約束」で周囲も気付かないのかなー、と思ったら我らが小娘や新聞記者にもばれたー! 流石趣味の潜入! ダメだ!


その一方でアリシアさんは大塚のおっさんともフラグを立て、直後に櫻井さんとも立て、そして内乱陰謀に巻き込まれつつのとまみさんとのフラグ立てを取り付けつつ、と忙しい。迷子になってたまたま社長と仲良くなる、っちう釣りバカフラグは必須ですな。


基本的に今回は、大塚明夫のおっさんの洋画的大振り演技を楽しむ回ではあったな。セルべりアをからかいアリシアを翻弄し、実に楽しそうに喋っておられる。こういう演技されると「あー、こいつは何やっても物語的に許されちゃいそうだな」って感じがしますわ。あと、陰謀摂政柴田秀勝じいさんは…んー、こういうちょっと弱目の大臣役もイケる感じのお声になっちゃったなあ。お年もあるのだろうけれど。