マジンガー/化物語/ザムド/ハガレン

真マジンガー 衝撃!Z編・19話。ミケーネのお話はひとまず終了、ってゴーゴン大公はマジであれでしまいなのかあ。まいいや。とりあえず地獄より蘇ったお父んたちの逆襲の巻、であるな。剣鉄也って確かグレートマジンガーの人でしたよね、と思ってたらラストに登場したのは「エネルガーZ」。はて? と検索するとどうやらマジンガー企画時のボツネタの一つらしい。ははあ、これはファンの方は楽しいだろうなあ。…バイクと合体ってとこでライディーンを思い出しました。


ラストのエネルガー登場までの大仰な盛り上げ方がキッチリ決まってて、なかなか気持ち良い。作画も安定して勢いがあったのだけれど、中途のブロッケンの「万延元年のラグビー」状態のギャグ作画が一番印象に残ってんのは流石だなー。バカネタに手を抜かない状況には点が甘くなるです。あと、くろがね五人衆の犠牲を日常の如く受け止め会話してる女将たちの描写がなんかエかった。そういう覚悟もって暮らしてんのよ、ってとこでしょうな。


化物語6話。新章突入、今回のヒロインは(もうアレでしょ? 新キャラはすべてヒロインなんでしょ?)沢城声の後輩お嬢さんである。男の子のような爽やかな口調と男の子のような運動能力、そんなボーイッシュさと同居する少女らしい伸びやかな肢体。格闘ゲームみたいにダイナミックな冒頭のアクション作画が実に鮮烈でよろしかった。…それと呼応するが如き、ラストのゴアでスプラッタなぼこなぐり作画もエエですけどね。人工的なダークグリーンの風景に、あの赫い赫い血飛沫はよう映えたことである。


とまあ、そんな新キャラと新怪異の紹介編ではあるのだけれど、基本的にはアララギさんが暴力ロリのでんでんむし娘さんとベアナックルで語り合ったりヤンデレな恋人とかいう女性に振り回されたりする、いつものぐだぐだな会話劇がメインではある。当然これらのやりとりには今後の展開の伏線や材料が埋まってんでしょうけど…まァ、それはバラシの時に改めて楽しめばいいや。


戦場ヶ原さんは沢城のお嬢さんと旧知の仲だけど、アララギさんと同じような拒絶対応したらそれきりとなった、らしい。「その程度の関係よ」っちうけど、それはそのう、ホチキスで脅されたら普通それきりにもなりますって。その程度、はちと可哀相な気もする。なればこそ、お節介でお人よしを極めし者たるアララギさんのキャラも立とうというものなんでしょうな。…あと、何かにつけて方向を指し示してくれるメガネさんも…何となくクセモノっぽい雰囲気があるなあ。いつハジけちゃうか判んないというか。


亡念のザムド・19話。偶発的にロマンスの開花する話、である。軍人さんとミドリさんの「君の方がずっと賢いようだ」「自分でもそう思います」っちう会話の骨太な演出とか、自分にとっての負の分身を残して故郷を去り、そしてふっきれたように穏やかなナキアミさんの表情とか、なかなかに目を引く風情も多かったのだけれど…ここはやっぱ、サブタイ通り邂逅シーンなのだろうな。夕暮れの劇的な雰囲気とヤタケタに高低差のある「邂逅経路」がそのまま二人の心情を表してて、ああ若いなあ、若いよなあ。


アキユキさんが名前を再獲得するまでのシーケンス。一つ思い出すごとに一歩進み、そして給水塔から崖下まだ大落下、そして空中にて呼ばれる「アキユキ!」の声…っちうね。緊張感の解放トリガーをあえてアッサリと描き、その後の二人の様子はタップリと描く。これは今まで数話ののズルベッタリとしたタメが確かに効いていた、ように思う。んー、ベタながら良いカタルシスの回だったな。


土井美加のスマコさんが給水塔の上の二人に呼びかけるも、彼女の声は届かない。心と世界が変わるならば、見えるものも聞こえるものもまた変わるのだ。彼女はそれを判っている。だからこそ「もう充分よ」とアキユキさんたちを送り出す。彼女の声は、写真の人物に届いていたのだろうか。…ってははあ、軍人さんのお母はんでしたか! いや孫かも知れんけど。


鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST・19話。マスタングさんたちの一派はホムンクルスという闇の一端を知る。井上ラストさんとの二度のバトルは、各々ショッカーな描写や意外性のある仕掛けが効いてて見所となっていた。特に二度目の対決シーンは、ヤケクソの如く畳み掛ける焼夷焼夷の連発が非情にエモーショナルでよろしァんした。…そして柴田秀勝のおっさんは彼らとは合間見えず、ここは引くのみ。何となくラス前ボスっぽいし、対峙はもうちょっと先かね。


覚悟がありそうであんまり無い、どうもプロに徹しきれない軍部の面々。油断したり知己の死に度を失ったり、まァこういう作品のキャラとしては好感度は高いのですけれど。その中にあって、最後まで快楽と感情を貫き通したバリーさんはある意味異色だったのかもね。最後辛うじて生き残った魂の痕跡を、他ならぬテメエの「体」によって消滅させられたというオチは皮肉で良かったな。


…てことで、今回も結構な情報集積度だったのだけれど、タメや重厚さよりもアクション連打の勢い重視、な展開が割と楽しかったりした。次週は親との因縁話という粘り腰ネタなので、こんな風にはいかんと思うけど…さて。