のだめ/5の2

●イブだからって当日だからって当然ながらなんにもなく、本日は昼から仕事で明日は泊まりであるので普通にアニメ見る。フヒヒヒ。


のだめカンタービレ 巴里編10話。いろいろと波瀾ありそうだったコンサトだが、案外しっくりと終了する。ピアノ弾きたくないお子さんもコスプレ好きのオッサンも、のだめさんの「楽しさ」に魅了完了。その波は同行の野郎どもにも伝染するのであって、黒木さんやらターニャさんやらも楽器を持つ。…のだめさんにとってのモツァルトは、苦手属性を失ったのであろうか。どうでしょうか。さあ。


なかなかラブっちいお話でもあり全体にぽやぽやとした幸せなお話でもあり、シメ方としてはウェルメイドな感情を残しててエエのじゃないでしょうか。いろんな楽器や音曲も楽しめましたし…「玉のような音」でホンマに画面中玉っころだらけになるシーンでちょいと笑っちゃったけど。


にしても、キャラの絵が…特にのだめさんが、いつにも増してかわいったらしく描いてあって目を引く引く。始終コスプレ状態だったってのもあるかもしれんが、クリッとした目玉にちょいちょいとした動き、ホンマにかわいかったな。あの群衆の中「唯一の少女」という、一線を画した異質さが良く出ていた。…すまんね、ターニャ姐さん。


●そして二階建て、のだめカンタービレ 巴里編最終話…ってすぐに続編告知が。ま、こんなけの金づるをそうそう簡単にキャッチアンドリリースせんよね。ってことで、お話は千秋さんとル・マルレに戻ってご一席。ちょいとガタピシ気味なオケはどないなるか…という。


いやあ、本編のスジもともかく、キャラたちがもうエエように変わってゆくのがたいそう面白かった。コンマスおっさんは予想通り千秋さんとウマが合い(結託を疑われたりするまでに!)、ターニャさんは絵に描いて額に入れたようにデレてくる(伝家の宝刀「勘違いしないでよね!」を抜くまでに!)。新旧団員間の溝も、尺の都合上だろうか一話内でさっさと埋められてしまったしねえ。「ああ。聴いていれば判る」っちう台詞一つで話の大きな流れを逆転させるってのは、上手いというか都合よいというか。


そしてラストは結局、千秋とのだめの関係性に収束する。この二人…っちうか千秋さん、まだまだ何らかのキッカケが無いとデェト状態にはならないのがもどかしいが、そこはまあ千秋さんのことですから。のだめさんがぶち当たれ。ぶん回すくらいで丁度いいぞ。知らんけど。


総評…ってってもなあ、割とそのうち続編をやるようだし、このアーク自体も「とりあえず一段落」というシメ方にしてあるので、前シーズンほどの満腹感は薄い。作り手としても引っ張りとしてある程度狙ったものでしょうね。んー…そうなあ、やっぱちょっとだけ、気ぜわしい感じのするシーズンではあったなあ。原作のペースがどうだったのかはよう判らんが、話の接ぎ穂が上手く行ってない、あるいは少々ムチャしてるようなところがいくつかあったりはした。


しかしまあ、音楽という「絵面にしにくい」素材に真剣かつがっぷり四つで取り組みつつ、それを軽ゥく暖かげに提示してみせた前シーズンのテイストはちゃんと受け継いでいましたな。全編に流れる大量の音楽といい演奏者全身のCG化といい、結構手間暇のかかった豪勢さはよく感じられましたし。また、やろうと思えばいくらでも陰鬱にできそうな筋を、サラリと描く上手さはやはりあのキャラ造形の好感具合だろうかなあ。


…それだけに駆け足なのが惜しかった…と最初の話に戻っちゃうんですけどね。まいいや。今回は千秋とのだめ、ターニャと黒木のエピソードがメインだったが、初期に出てそれっきりのジャンさんや最後に思わせぶりに登場して去ってったルイさんは来期の講釈、ってとこか。楽しみにしておきますです。はい。


今日の5の2・12話。キッチリとクリスマスに展開をあわせてきて、どうやら次の最終回で現実季節とシンクロエンド、という計画のようだ。うむ、今時そういう古臭い気遣いはとてもよろしい。


イモだの雪だの食チョークだの、と子供っぽいエピソードを経て、なんとちゅーエピソード+各々のクリスマス点描、っちうシメ方になりましたよ。ラスト近いからでしょうかね。いやそれにしても、ここまで確定ラヴラヴ状況の話を入れてくるとはなあ。原作でもそうだったのか? なんかこのあと話を膨らませにくいような気がするぞ?


とまあ、そんなメインストリームもともかく、福引のサンタコスお姉さんがとても良かったです。とくにあのふっとい脚。…いやあ、この作品って大人のお姉さん出てこないからさあ、つい目を引かれてさあ。うん。よし。