とらドラ/銀魂

とらドラ! 9話。うれしはずかしみんなでお泊り、の巻。流石に通り一遍のエピソードだけで済ませるような省力化はせず、いろいろと工夫した展開になっている。ありがちな容れ物にそれほどありがちではない(が、そんなにブッ飛んでもいない)要素を入れてある感じですな。


中でも、単に話を転がすための要素かなと思われた「クシエダさんは幽霊が嫌い」っちうネタを、ちょっと聞かせるシメネタとして伏線回収する、なんてのはなかなか上手い。ちと感心したりした。目を隠した角度からの描画で異質性を出すクシエダさんってのは定番ながら効果的だし、それによって「ひょっとして全部判ってる?」てな雰囲気も出ててよろしい。


それにしても…竜虎さん同士の結びつきと同時に、メガネとクシエダの関係もますます近接化してるような気がすることだなあ。一人数余りっぽいカワシマさんがジョーカーとなるか否か。


今回作画的には妙に充実してて、本人主観で背伸びの手と空を見せるレイアウトとか、虎子さんに飛びつく恐怖クシエダさんとか、ちまちまと眼福な絵が多かった。エエね、こういう日常的描写で豪華な作画ってのは。…あと、「ミンナニハナイショダヨ」って、ゼルダネタですかクシエダさん! ホンマは結構トシ行ってたりしますか?


銀魂134話。スタンド旅館の解決編。毎度ながらアークのシメはちょっとエエ話で終わるのであり、そういう点ではエピローグシーンのズルズルな温かさは充分に銀魂していてよろしかったのではあるが、…んー、ちょっとその、クライマックスの話のムダな大きさがイマイチ、ではあったな。ギャグとしてもシリアスとしてもちょっと消化不良で「いやそんなデカイ話になられても」っちう気持を拭いきれず。ま、全てザビエールさんがエエトコ取ってったバカで赦しそうなのではありますが。


今回もまた巴菁子オンステージ、ゴリゴリと若者的なアニメ台詞を叩きつける勇姿にちと感動したりはするな。一方で人情演技、他方でヴァイオレンス台詞、この振り幅をちゃんと成立させてんのは流石に年の功。…あと、あの台無しEDはどうしたものか。まさかまたデニスムーア的千の風でシメられるとはね。