残ったのいろいろ

●てことで補完完了。


RD 潜脳調査室20話。ハルさんは歩行訓練に挑む。もし歩けるように、泳げるようになったらアチシの存在意義、ううんアチシのハルさんへのラヴはどうなっちゃうの? 今後も一緒に居るためには…そうだ、ってことで電脳化を決意するミナモさんである。いやあもう、ジジイと未成年のカポーというちょっとしたアレっぽさがアレっぽいですなあ。どんどんと。ええ。


ミナモさんが今まで電脳化しなかったには大きな理由でもあるのか、ちうとそうでもないらしい。おばあちゃんも賛成してるとなるとますます「なんで?」とは思うが、こういう「顕在化していない理由」ってのこそいろいろと難しかったり(あるいは、ストーリーを作りやすかったり)するんですよな。今回その媒介となるのは椿三十郎みたいな人、つまりバレバレのクシマさんであるワケだ。


得ることと失うことを人魚姫の話に喩え、歩行に苦労するハルさんを上手く折りすぎた紙飛行機に喩える。毎度ながら教科書的な(そしてちょっとストライクゾーン真ん中過ぎな)構築手腕で安定感がある。さて、今後このジジイ/少女の関係はどーゆー風にインモラルに…いやまあ、ならんでもいいけど。ラストに向けて気になる所ではあります。あーあと、今回また要所の喋り絵でリップシンクに近い丁寧な作画があって目を引いたりしました。ああいうの、地味ながら大変そうでねえ。


屍姫 赫2話。現世に過剰な思いを残すと、幽霊じゃなくてゾンビ化する世界らしい。あるいはそれを引き起こしている存在/理由があるのか。とりあえず今んとこ敵らしい敵は居ないけど、そのうち出てくるのではありましょうね。じゃないとこの大仰なキャラ配置が生きてこないしなあ。


てことで今回の屍さんは幼稚園児たち。知己としての異形、遊びとしての陰惨さ。フリーキーな子供ゾンビに立ち向かうセーラーお姉さん、というなんかBloodを思い出す絵面であり、夜と雨の場面設定によっていや増しになるしずーんだ雰囲気のお話でありますな。ラストシーンでの「ありがとう」は、屈折した心情ながら視聴者の腑に落ちる流れになっててちと良かった。その後の解説さえちょっと蛇足に思えたくらい。あと、信号機の使い方はエヴァ以来のガイナ手法ですなあ。…原作でもそうだったのかな。


とまあ、辛気臭くてちょっとタルいながら問題なく伝奇アニメとして見てたのですが。あの「葬式で棺桶の蓋がズルリと開きかける」ちう絵が…そのまあ、これはワシの方の問題だけど、どうしてもごっつコント思い出しましてねえ。「…遊ぼっか? な、遊ぼっか?」


銀魂128話。お互いに文通代筆を依頼していたメガネさん同士がその接点に気づく話。話の着地点とその雰囲気は何の衒いも無い定番話なんだよ。なんだけどね。その過程のディテイルがやはり銀魂ではあるのですよなあ。何をどう構築したら、こういう話に「豊口めぐみツインテ妹さんが完全調教される話」が挟まってくるのかなあ。それエスコート違う、ドSコートや…という酷い地口にかなり受けた。


んでもってその「着地点」は、中途半端に逃げたりすることなく割とハートウォーミングな形でシメちゃったので余計に途中の「それ夕方6時台のネタかェ?」風情が引き立ったことだなあ。いやエエですけどさ。…あ、今回もアクションを中心にかなり目を引く作画があって楽しかったですが、この作品の「良作画」ってホンマ有り余るムダっぽさがありますなあ。いやエエですけどさ。あとアクションじゃないけど、後藤邑子姉さんの心情吐露シーンで「つ」と視線をそらす絵も良かった。んー。


鉄のラインバレル2話。力を得たコーイチさんはどんどんと鼻持ちならなくなりますよ、の巻。AKIRAの鉄雄的な増長加減ではあるが、なんか演出の方で苦労してあまり陰鬱に感じられないようにしてるような気はするなあ…これでも。原作の方はもっと中二的なんだろうな、とか思う。


増長する主役少年ってのはよくあるが、この要素をずんと押し進めたのが当作品のネウチってとこでしょうか。「都合のよすぎる記憶喪失な美女」とか「悪人口調でしか喋れない悪人たち」とか、かなり割り切って省力化された状況設定のおかげで、コーイチさんのすさみぶりが多少緩和されてる、のは意図的なのかそういう作風なのか。とりあえず他ならぬ敵の人が「努力もしねェでムカツク」と正論言ってんのがおもろかった。そら視聴側はそっちに同調するわなあ。予告の最低呼ばわりがデフォルトになろうというものだ。


作画は安定。…だが、まず冒頭の同級生娘さんが寝っ転がるシーンでの異様なボリュームちちが目を引いたのでした。そら能登の風呂シーンもサーヴィスだけど、それ以上の重量感描写はどうしたものやら。ちょっと怖かったぞ、あれ。あと敵の人のローグライク趣味はよいセンスしてますね! ヘンなの!