ソラカケ/咲

宇宙をかける少女・19話。さらわれのアキハさん。しかし深刻で画一的な「アキハさんを奪還するのだ!」っちう雰囲気にイマイチなっていかない話の流れが、何となくリアルな感じ。次回以降はそういう話になるんだろうけど、とりあえずは温泉入ったりタコに襲われたり「どーせアチシが全部悪いんですよ!」と叫んだり。んー、人間ってそういう挟雑物の多いものではあるのだ。


純化した人間を並列処理のパーツとして使うことで機能を高めてゆくブレインコロニーたちにとって、人間のそういう「不純さ」は余計なものである。…ヒトの進化戦略が「ムダなものの蓄積」である以上、ヒトらしさってェのはそういう不純物にあるとも言えるのだが、しかしそれらは本作のベースでもある「イノセント最強主義」とは矛盾しない。人の無垢さってェのはムダの塊だからねえ。てことで、主人公たるアキハさんのキャラ設定が躍如する布石は整いつつある、ワケだ。


パーツとしての箱人間にされかけてるアキハさん。やっぱこの、人を「ネジ」扱いしてるってのは999の本歌取りなのかしらね。あとワシ、ブーミンのお二人さんが妙に好きなキャラになりつつあるな。小物で俗物でお人よしで浅薄で不幸属性で、人間らしさっちゃァこいつらほどの奴らはそうそう居ない。何か応援したくなります。


咲-saki-・6話。いよいよ地区予選開始、である。実況がいて解説がいて特設スタジアムで巨大ビジョン放映。わはは、マジで麻雀大人気世界なのねえ。会場に集まってくる猛者強豪ども、という絵面は抽選会でもあったけれど、今回はさらに各々のキャラをはっきりと見せてくるので割と楽しい。ホンマ、高校野球マンガのノリやね。


さて、5人が次々と出てって戦うという、剣道みたいな形式の麻雀バトル。初っ端のカマシをどう構築してくるかな…と思ったら、主役二人の登場までに結構なアドバンテージが出来上がってしまった。これは危機に陥る役割が小清水さん、ってことかしら。…ま、敵の代表っぽい人がフツーにダメ発言キャラだったので、最後まで気持ちよく袈裟懸け勝利、てなセンもあるだろうけれど。


あまり質の落ちない作品ながら、今回はまた全体的に丁寧な作画状況で見てて楽しい。活発なアクション動きもよろしいし、また闘牌シーンでの手つきの自然さがかなりお見事。あとペンギンに圧迫されてグイと変形している小清水さんのちちとか。ちちとか。ね。