夏目友人帳

夏目友人帳7話。子狐さんは夏目さんに懐く。母を失い皆から軽んじられる子狐さんが、帽子とともに夏目さんに再会しに行くまでのお話。これまでよりさらに童話寓話っぽい手触りの話で、特に「夏目に会いたい」と物の怪仲間に魚を獲って供する子狐のエピソードとか、ホンマ寓話っぽかった。…これ、誰の目線からの風景でもないんだよな。あえて言うなら神目線。そういう抽象加減が寓話っぽさの理由の一つかも知れない。


人と物の怪、様々なコードの異なる二つの世界。その狭間をなんとか乗り越えようとする吹けば飛ぶような子狐に、夏目さんは「強さ」を見るワケだ。誰と比較しての強さではない、自分自身としての強さ。さて、夏目という異世界を得た子狐さんの世界はこれからどう広がっていくのだろうか。


…というまあ、お話の構造も然りながらですね、今回はこの子狐さんのキャラに尽きようて! 何だあの兇悪なかわいったらしさは! 「だんしたるものつよくあらねば!」とか、狐耳をぴこぴこさせつつ矢島晶子ボイスで喋られてみ? とにかくこの子の、いたいけさというか頼んなさというか寄る辺なさというか、ああワシが何とかしてやらねばやらねば、という感情を喚起させる属性ったらありませんでした。参った。