夏目友人帳/ガンダム00/ドルアーガの塔/ソウル

続 夏目友人帳3話。石田の兄ちゃんがイタイケで線の細い少年を甘言で騙してお泊りしちゃう話。「そういう」シチュとかギャグとかを匂わせることも多い本作だけど、しかしこれはストレートな筋立てやなあ。…夏目さんも夏目さんで、風呂場で「目のやり場に困る」とか言ってんじゃありません。よう判らんが、ここまであからさまだとお姉さま方は却って興を殺がれたりしちゃわないかな。しちゃいませんか。じゃいいです。


ま、そういう枝葉(実は本質)は置いといて、話の構造自体はかなりオーソドックスな報恩話を採用しててちと意外だったり。冒頭の「豆粒ほどの神輿列」っちうネタがヤケに奇譚ちっくで面白かったが、クライマックスに至るまですっかり忘れていた。エエ客やね、ワシ。


そしてまた別の大枠構造としての「ウソ」。幼少時はウソ吐きと言われ、今はウソの仮面かぶり、さて自分はこんなんでエエのかなあと迷う夏目さん。多分それはウソ吐いてる相手ではなく、自分自身への問題なのだろうな。ウソは必要だと思いますよ。うん、全てが明らかなプレーンフィールドには影が無いからねえ。ま、影に悩まされ通しの夏目さんではあるのですが。


機動戦士ガンダム00・16話。クーデタなので困ったなの巻。理想を持ちよく策を練り自らの思想に溺れてもいない、主義主張はどうあれちゃんと視聴者に好感の持てるようなキャラとして造形されてる屋良有作の人。しかし「庶民レベルの視点から見た」彼のクーデタ行動はそこらの犯罪行動と変わらねえのが面白い。そんなもんだ。


一方のアローズさんたちは、画像データを改竄してクーデタさんたちの悪行を偽造する。いやあ、しかしこの小細工は通用するか? こういうことが即座にでけるような技術レベルの世界ならば、そもそもそんな映像を放映されてもツッコミや重箱隅ツツキの対象になるだけだろうに…と思ったら、どうやらこの捏造動画は単なる言い訳道具のようで。ああ…なるほど、それなら有効かも。とにかく「こういうことだから軍も動きますよね?」と言えればエエワケだ。それがマジかウソかの判断は意味ないしねえ。


「6万人の口を封じることはできない」という屋良おっさんの行動意識も判らんではないが、やっぱこれは情報の大海に飲まれてシマイのような気がするな。…ま、脚本次第でどうにでもなるだろうが。


とかいろいろ思いつつ、ぜーんぜん関係なく好きに戦ってるブシドーさんはホンマに「いらん子」になってて楽しいね。いや、意味のあるいらん子ね。物語上のジョーカーというか不確定要素というか。あと屋良有作石塚運昇の若者声。やっぱ回想シーンは宝の宝庫やなあ。


ドルアーガの塔 〜the Sword of URUK〜・2話。これまたサブタイが長ェよ。てことで、再度塔への登頂を目指すご一行であるが、その前にパーティを編成しないとね。そしてそのついでに当面の敵キャラを立てとかないとね。というお話。意図的に前シーズンの初っ端らへんをなぞった構成とネタになってて、ちょっとニヤリとしたりして。


しかしその回帰的な中に、割と落ち着いてて迷いも少ないジルさんが主役として置かれてるのが「成長したねえ」ってなものであって感慨深い。相変わらずトボけたノリもあるのだけれど、それが周囲の人たちを動かしている「緩やかな力」っぽく感じられるんですよね。そしてケルブのダンナかっこいい。元副長も惚れるよな。


矢島さんのあんまり「作ってない」感じのようじょぶりがなかなか魅力的で、一見かわいげのない雰囲気がとても宜しいものですな。…あと上記の「第一シーズンなぞり」ネタで、堀江さんがケツにサジねじ込まれて「ひぎぃ」つったよ。エエようにいじられてて美味しい…のかなあ。あーあと、オバハン役(入浴シーンという逆サーヴィスあり)の田中敦子様はどうしたものか。あのオバハン状外皮を脱いだら妖艶なお姐さん、ってことはありませんか? どうですか?


ソウルイーター42話。鬼神に対して総攻撃のシブセン、迎え撃つアラクネ、高みの見物のメデューサ。大人の思惑の絡み合うこの戦いに、マカさんはなんつーかモヤモヤと名状し難い心を抱えたままなのでソウルさんが焚きつけて戦線離脱しましたよ、という話。…大人っちうほどの大人事情でもないのだけれど、とにかく「2手以上先が読めない」ってのが少年マンガ主人公のパターンの一つなので、まァそれはそれでよし。


つまりまあ…彼らが生徒でありアマチュアでありお子様であること、これが多分重要な「強さ」の理由となるのであろうな、っちう、ね。だからこそマカさんは優先順位を変えてクロナさんの元へ向かうワケだ。ガキどもを戦闘に押し出している以上、多分上層部もその辺折込済み(という物語にしている)んだろう。…ほぼ常時バックアップに徹してるシド先生の方に感情移入しちゃうワシはただのおっさんですがね。


何だかんだで相方や周囲に気を遣ってるソウルさんがなんかぶっきらぼうかわいくて健気だなあ。あの仲間たちの中では結構バランスとれたキャラやよね。