RD/ワールドデストラクション

RD 潜脳調査室11話。ワタシはバイヨリンが弾けるんですよ! の巻。有能なのに…ちうか有能であるがゆえに、すんげえめんどくさい一面を持つクシマ先生が「頑な萌え」な属性を染み出させるお話。野沢那智声のくせしやがって気弱いバイオリニストとクシマさんの間に立ち、一所懸命行ったり来たりするミナモさんがご苦労さんだなあ。


野沢さんの音楽への愛を最大限に認めつつ、その思いの象徴たるバイオリンを「邪魔だ」と言ってのけられるクシマさん。人の心は純正率ならず、なればこそ転調もできるのだ。…クシマさんにとっては難しいのかも知れんが、ね。という、主題と小道具の使い方は毎度ながら上手い。ラストで判りやすく二人のジジイを対面させず、一方的に見守る構図に落とし込む謙虚さも悪くないしね。


クシマさんの意外な過去を聞き、失礼な感想を述べつつぴょこぴょこちまちま動くミナモさんがかわいかったし、失礼だった。あと、ラストシーンの夕焼け海岸はその空気感の出し方がかなり丁寧で感心。光の使い方も上手かったなあ。


ワールド・デストラクション 〜世界撲滅の六人〜・4話。怪談・桜の木の下には呪いが眠るのでイヤアアアの巻。梶井みたいな言い伝えとかワシントンもどきの行動とか、桜がでてくるなら欠かせないアレコレをシッカリ盛り込む定番脚本。一応異世界が舞台だし、そういう場違いギャグだってのは判るけどね。「この枝、ボクが折りましたー!」と喧伝して歩くバカはちょっと良かった。


呪いそのものはフェイクだったが、その裏にもう一段怪談話が…というシメもまた定番ではあるのだけれど、イマイチ弱かったか。かの真・幽霊さんが幽霊たる所以がどうも曖昧だし、結局主人公たちは幽霊さんの望みにほぼ無関係だしね。「桜はすべて伐採すべし」というムチャなカエル領主さんも、その設定を生かされることなくただ出てきて橋から落ちたのみ。んー、やっぱハナシが弱いな。


一方で、いきなし絶対領域から画面登場のモルテさんやつけみみピコピコ動かすキリエさんなど、キャラはなかなか売り込んできますねェ。古谷徹クマさんがかわいったらしくてなんか和む。…あと、小林ゆうの人は宮野キリエさんに惚れてたんじゃないの? あれはナシ?