ゴシック/シュタインズ・ゲート/C/あの花

GOSICK・16話。新章突入、いきなしヴィクトリカさんが修道院にさらわれてっちゃうの巻。毎度ながらホンマ、結構な大ごとを唐突に語る作品ではあるな。どうやらブロワ家のよろしからぬ陰謀が渦巻いておるようであり、グレヴィール兄やんの力添えを得た久城さんは早速彼女の後を追うのである。目的地の修道院は…なんとベルゼブブの頭蓋、っちうあまりにも罰当たりなお名前の施設であり、そして現在ファンタズマゴリアというタイトルの奇術祭りの真っ最中である、っちうね。


ラスボスっぽい感じのブロワ侯爵に対し、大川ロスコーさんと沢城コルデリアさんはその対立者っちう立ち位置みたいですな。敵の敵は味方という単純な図式とはなかなかいかず、現在の段階では久城さんは単なるめんどうなお邪魔虫に近い。…ロスコー/コルデリア組は久城さんを使ってなにやら状況を動かそうとしている、ってな風情もありますがね。とりあえずゲストキャラのうえだゆうじと車中のじさんがどう動くか(死ぬか)っちうとこですかね。…あの役名もないじいさん、声が菅生さんでしたけど…まさかブロワのお父んその人だったりするのか? まそれは次回。


件の修道院WWI時に奇跡によって敵機を落とした場所らしい。いや奇跡というよりは何やら邪悪な呪いだなあれは。多分あの巨大なマリア像も何らかの仕掛けによる…そうね、ロスコーさんの奇術とかそんなんでしょうけれど。今ふっと思ったが、奇術を使って戦争に介入した男ってことは、ロスコーさんの元ネタはジャスパー・マスケリンだったりするのかね。検索したらマスケリンはWWIIの方だったけどさ。


Steins;Gate・6話。電話レンジ(仮)についての解析と理解は進む。主にクリスさんのテキパキ仕事によるものだが、そこはやはりオカリン、主人公補正でもって電話レンジの作動条件が時刻にあることを示唆したりするのである。ま、こういうことでもやらんとオカリンに存在意義無いですもんね。…っと、状況をかき回して推進させるという役割もあったっけか。てことでこれまで割と放っとかれ気味であったモエカさんの本格参入、そしてそのキャラが案外と…というか、この作品らしくも「イタい」人でした、という話。


他者とほとんど喋れないし交流も持ちにくいようだが、一旦ケータイメールを介せばやたらと図々しく押しが強いモエカさん。メールで逐一自分の情報を伝え、「これからドアをノックしますよ」っちうメールに至る一連のシーンは、何やらメリーさん的な恐怖物語みたいでしたよ。しかしその図々しさの原因、IBNパソは彼女にとってどういう意味があるのか。なんかこの人もマジでどっかのエ―――ジェント、とかそういうのですかね? どうやら時間航行者っぽいアマネさんの存在も謎ではあるしね。


割とマジでタイムマシンとなってしまった電話レンジ、コイツが今後のキーアイテムになるのは間違いなさそうですな。今んとこ可能なことはメールを過去に送ることと、物体をもゼリー化して過去に送ることのみ。情報は「既に送られた世界に変更させる」状態なのであんまし金儲け的には使いづらそうだが、にしてもなんかかんかおもろい使い方はできないものかな。…よく見りゃ数値表示もドラム式とニキシー管なのな。いちいちカタチから入りやがって…おもろかったやろなあこれ作るの。


●C・4話。キミマロさんは金融街にて、知己である大学の講師に勝利する。飛田声のその講師の人が失ったものは三人の…一人はまだ妻の中にいる、子供。彼とキミマロさんの記憶以外の全ての痕跡を残さず、この世から消滅した講師の「未来」である。ここでの講師の「未来という概念があまりにも漠然としていた」っちう台詞が興味深い。だから深く考えもせずディールしていた自分の責任だ…っちうことなのだが、このアニメの描写について回ってる「曖昧さ」ってのはどうもある程度意図的であるようですな。


今回もバトルが2度もあって、やっぱしどっちもどこか具体性の薄い…カードゲームアニメのパロディみたいなシーケンスなのだけどね。これも意図的なものなのだろうか。相方さん(アセット)が「株」を持っててギャラリーがそれをリアルタイムで売り買いできる、っちうのは新情報やな。つーかそんなもん初っ端に教えとけよってなもんではあるが。ここの「いかにもバトルアニメ」っぽい状況と演出と台詞の抑揚で叫ばれる「私の株を売ってー!」が妙に可笑しかったりした。


さて。「未来」を失った講師はキミマロさんに「きみは勝ち続けろ」と願う。奪い奪われるのは現実世界でも同じことだから…っちうことだが、ちょっとそれはどーかなーと思わんでもない。中途の理論が一つ二つ抜け落ちてるというか。そしてミクニさんはそれへの回答として「相手を破産させず勝つ」というバトルを見せるのだが…あれ? 1話んときは相手を完膚なきまでに叩きのめしてなかったっけ? あのメガネおっさんは別に死んでも社会的に影響ないからエエ、っちうことなのか。それはそれでえげつない話だなあ。


あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。・4話。自分達もメンマさんを見た、と各々の立場から発言する男ども。相変わらず陽気なポッポさんが見た状況はともかく、ユキアツさんの「見た」の詳細は視聴者には謎である。彼がメンマさんについて語る際、横で常に眉を曇らせているつるこさんも謎。多分彼の言うところのメンマさんについて何か知ってんだろうな…とか思ってたのですが、ね。実はユキアツさんはメンマちゃんコスプレで夜中彷徨している人でした、っちうのが正解でね。…うん、その、何だ、かける言葉に困りましたええ。服をくんかくんかしてる変態さんってだけじゃなかったのね。


なんつーかその、基本ギミックが幽霊だか妄想だか判らん現象だとは言え、それ以外の部分では結構落ち着いた雰囲気の作品であるからこそ、この展開はなかなかの衝撃ではあるなあ。笑うとかおもろいとかいうより、あーワシこの場に居ったらすげえ気まずいし困るしどうしよう、っちう気分になっちゃった。ある意味制作側の思惑通り…なのだろうか。さあ?


なるこさんの揺れ動く心情やらどうも不穏な先行きを見せる友人関係やら、いろいろと興味深いネタは今回も多かったんだけど、ラストのユキアっちゃんで全部持ってっちゃったもんなあ。さて、すげえ気になるヒキでよろしございますが…何だろうね、彼をこういう行動に駆り立てたワケ。単にスキをこじらせたってなオチはつきそうにないが。いやまあ、次週第一声がポッポさんの「ユキアツつえー! ある意味で」で終わり、でもそらそれで面白いけどさ。