ドルアーガの塔/狂乱家族日記

ドルアーガの塔 〜the Aegis of URUK〜・11話。あそうなの、1クールものであってこれがラス前なの、そらワシ知らんかったわェというお話。ずーっとふらふらぽよぽよやってきて、ラスト数話だけシリアスになるってのはよくあるパターンではあるが、どうもこの作品の場合はそういう定番構造さえネタにしてるようなフシがあるな。それは話にイマイチ乗り切れない、というマイナス要素でもあるのだけれどね。


皆にお別れを言い、彼岸のあの人に出会ってからこときれる…というベッタベタながら丁寧に描かれたアーメイ姐さんの死。それを以ってやっとこさ主人公の矜持に目覚めるジルさんは甘っちょろいことこの上ないものの、ずっと「そういうキャラ」ではあったのでここは素直に活躍を期待しておきますか。…てェかその決意を促した矢島カイさんの台詞、エエこと言うてるようで破滅へのアジテートでもあるよな。この方も何らかの思惑がありそうなんですけどね。


ラスボスのドルアーガさんのお姿は、CGの無機質さもあって「どうやってもお話が通じなさそう」な感じが出ててちゃんと怖かったですかね。人智の通じぬ古代の神っぽいやな。


狂乱家族日記8話。戦争遊園地で神々の喧嘩、それに付き合わされるメガネ青年のお話。険呑な状況と台詞なのに、気合の入らないBGMと斎藤桃子声によって否応無くシリアス分が枯渇しちゃっているアバンがなんか面白かった。なるべくスジの中に山や谷を作らない! という妙なバランス感覚だなあ。ごっつ深刻っぽい愛憎劇を披露しといて屁ェみたいな和やかさでシメる、という毎度の構成もそんな感じ。


…にしても生きるか死ぬかも判らずどういう相手かも掴めていない状況下で「観覧車乗るー」なのなあ。呆れを通り越したのちにやっぱし呆れに戻ってきました。すげえや。あと、「狂乱は望むところだが説明不足は否めない」ってのは自虐ギャグですかね?


ロボット三等兵たちとのバトルは、珍しく体術的な快感を求めた立ち回り作画になってましたな。神同士の一騎打ちなのに水月にグーパンチが決め手、というラストバトルもなんかヘンで良し。一応シリアスなシーンなんだけどさ。…あと、いちいち「お馬〜♪」とかミョーな声でかぶせてきてるナレは広橋涼だった?