いろいろ

BAMBOO BLADE・25話。復活の室江剣道部。当然ながらその山場はタマさんとリンさんとの闘いに置かれるワケではある、が。そこに至るまでのドラマ、まァほとんどはミヤミヤのドラマですけどね、それらは単に前座とするには少々惜しい程のクォリティではありました。キャリーさんはオリキャラの割にちゃんとした見せ場もろてよござんしたね。…そうなあ、このミヤミヤエピソードはタマさんの鏡写しに近いものだったのだなあ。負けを知って強くなるタマさんに、勝ちを知って世界が広がるミヤミヤか。なるへそねえ。


などとは言うものの、やはりタマさんvsリンさんの試合は別格ではあった。本人たちの気合や思い、応援する部員たち、そして見守る先生たち。各々の立場の演出にウソ臭さが少なく、見ていて素直に感情が乗っかってゆく。「そうだ、ここにいるみんな剣道が好きなんだ」…という、当たり前の台詞の出し方(タイミング)が上手かった。剣道が好きになること、そしてそれを共有すること、それがここで交わったワケやね。


…次週最終回。原作はどんどん続いてるらしいが、さてどうオチをつけるのか。そして先生は海から生還できるのか、ですな。


ARIA The ORIGINATION・最終話。アリシアさんが寿引退してアカリさんが不思議な髪形になるまでの話。ワタシはあまりこのシリーズのよい視聴者であったとは思えないのだけれど、…しかし…いやあ、3期にも渡って話を聞いてきた思い入れってのは大概だったのだな、と思いました。それに見合うだけの量感のあるエピソードで、長い物語をシメるに値するグランドフィナーレでございましたな。


…そ、多分、ちゃんと終わらせてあげたかったんだろうな。永遠に続くこの世界ってのも悪かないが、ある一つの物語に形を与えてあげる、という意味での終わりを描きたかったと。続いてゆく終わり。少々仕掛け臭くて唐突な「結婚」というギミックもそのためでしょうか。ま、デウス・エクス・マキナじゃよね。お相手の男性がほとんど出てこないのも象徴的だ。


サブキャラたちが一同に見守るシーンもなかなかだけど、やっぱ郵便屋の清川元夢が嬉しかったな。第3シーズンより過去の要素ってあんま出てこなかったからなあ。んー、あと、アイちゃんを新人に迎えてカンパニーを引き継いだアカリさんの成熟ぶりにビビリ気味でした。アリシアさん的というよりは妖艶という単語に近いぞ、あれ。


総評。事前の想像以上にリキの入った作品になってて、あーコイツは作る側に愛されてんだなー、と。それまで2シーズンでは非常に静的だった世界観が、この3期ではどんどんと変化して成長してったワケですが、そんなダイナミズム(ってのはヘンか?)を支えるに足る腰の強さがまず印象でした。地道に固めた土台の上で、あえてポワポワやってる感じ。


上記の通りあまりワタシの得意なジャンルのアニメじゃないんだけど、それでも十二分に楽しんで見ていられたのは、そういう語り口の強さ(優しさ、でもいいぞ? この場合はほぼ同義だ)に因るものかもしれない。逃げず避けず、ここまで丁寧に雰囲気を織り上げられちゃしょうがねェわな。ん、よい話だったと思います。…3期はキャラデザインもちっとだけ肉感的だったしねえ。いやいや、演出上でも重要なことですよそういう量感は。純粋にしりの絵が良かった、ってのも真実ですけどさ。まあ。うん。


銀魂100話。記念すべき100話目にして三年目、それでこのどーしよーもない話とは流石でございます。何となく自己言及的に自らの作品を解題しているようにも見えるけど、多分見えるだけでございます。しかし大したものだね、よくここまで楽しいビーンボールコースを狙えるものだ。「次またいつ休むか判らないハンガーハンガー」とかエエのかなあと思ってたら、モロのドラゴン何ちゃらギャグになりだしてきてホンマにヤバい。シルエット…。いいのかなあ。よかないよなあ。


マンガ家訪ねたらゴリラだった、というインパクトだけの出落ちギャグ(いやまあ自画像がそうなんだけど)に対して「まいいや。」で済ませる銀さんが頼もしすぎてかなりツボだった。いいんだ。そうか。あと最後まで引っ張ったフェイクOPの気合の入り具合も無駄に頼もしかった。それと鈴木千尋はエエキャラになったなあ。頼もしいことだ。


●新番組・マクロスF。ほとんど前情報ナシで見始めたんですが…うーん? これは意外とシッカリマクロスじゃないですか。今時とはちと思いづらいベッタベタなキャラ付けとか、第1話は「少年がたまたまロボットに乗るまで」という構成だとか、何か知らんが王道な感じがして悪くなかったですよ? ワシはね。


第1話だからかもしれんけど、主にキャラ作画において丁寧な仕事がしてあって見所も多かったかな。アクションよりは例えば、でっかい木の根っこを上り下りする緑髪お嬢さんとか。重力と無重力をちちの上がり下がりで表現するという絵も単純にバカで嬉しかったっすな。あと、思いのほかCG戦闘シーンがワクワクものだったのも収穫。ババ、ババとしつこく被弾してから弾け飛ぶメカとかね。


…んー、それと。なんかアクエリっぽいよね。河森の菅野のCGメカのってだけじゃなくて、全体から受ける質感が「マジメなアクエリオン」というか何というか。同じサテライト制作だから当たり前とも言えるけど、そこまで制作のカラーがハッキリしてるってのも割とすげえこっちゃな、とは思いました。あと主題歌の坂本真綾、ここまで大貫禄の「アニメ主題歌」が歌えるのな。歌唱力とか演技力は知ってたが、これはある種の「古さ」…アニメ的クラシックっぽさまで感じられるぞ。ほほーう、だ。