いろいろ

BAMBOO BLADE・24話。各々の悩み、各々の解決。前半部分の(先週に引き続いて)綻びてゆくコミュニティの寂しさは、レギュラーキャラたちへの感情移入を積み上げてきた証でございますわな。そして後半、誰一人おろそかにすることなく救いと希望の道を作ってやれる流れがかなり見事であった。…その中にあって要石となったのがユージさんなのだねえ。狂言回し的な「空気感」が生かされたといいますか。


特にタマさんに対して「それは悔しいという感情である」と、京極堂ばりの呪(しゅ)を与えるシーンが重要だわな。負けるとはこういうことだ、自分はそのエキスパートであるから。そして剣道はその先を与えてくれている…。月並みながら良い落し所だと思いました。そのデンで言えばメガネ東さんのシーンも定番っちゃ定番、しかしその定番が効果的じゃないですか。子分が親分を諭すの図、だ。


かからないエンジン、パンクする自転車、「特にありません」の日誌…とまあ周辺描写も細かい所を積み重ねてんだけど、ちょっとやりすぎと違うかってくらいの丁寧さではあったな。とまれ残すは後二回、この復活をもって何を描こうというのでしょうか。楽しみに。


ARIA The ORIGINATION・12話。アリスさんとアイカさんに続き、満を持してのアカリさんも昇格である。ヒネリも衒いも無く、アリシアさんとアリア社長の見守る中でガッツリとゴンドラを漕ぎ続けるお話。仲良しの三人が常に一緒にいることも少なくなった、新たな関係性を得て寂しいことも出来てきた。でも、あの三人で居た日々が今の自分を作っている。これからの自分を作ってゆく。そう、アリアカンパニーとアリシアさんを指して…ああ、恥ずかしい。


ここにきてこのシリーズだけでなく、今までの三部作含めた大団円への雰囲気が出てきてますな。楽しみでもあり寂しくもあり。あと合格の儀式としてアカリさんの手袋を取る一連の絵、パト2ラストの南雲と柘植のシーンもかくやというような濃厚な芝居でございました。なんかもたれそうなくらい濃かったなあ。


銀魂99話。ゲームバトルはまだ続く…って、Gガンパロディは予告だけじゃなかったのか。脈絡も何もなくて良いですね。いや、イヤミじゃなくてマジで。うん。それにしても「一部の地域では今日で最終回ですが」って、親切なようでイヤミなギャグだよな。でもその「一部の地域」の人はちょっと嬉しいかも知れない。どうなのだろう。


本編のゲームに関するギャグ連打は、アイデアから展開から本当に行き当たりばったりで良いですね。いや、イヤミじゃなくて。それにしても「長老を二つに分ける」ってのはどー考えてもヤバいネタじゃないか? 大丈夫か?


狼と香辛料最終話。ああ、これで終わりなのか。何となく2クールほど続くのかと思っていたよ。てことで本編は商売上でヘタこいたロレンスさんが、商売と関係ない手段(暴力的荒神の使役…使役かアレ? まいいや)を使ってムリヤリどうにかする話。と見せかけてロレンスさんがホロさんとのバカップルぶりを見せつける話。あとホロさんのケツを見せつける話。何だ結構盛りだくさんだな。


そ、盛りだくさん過ぎたような印象はあるなあ。このままなし崩しに総評に行っちゃうけど、この雰囲気とコンテンツは全52話の名作劇場のそれと言っても通りそうだよね。どう見ても二人の旅は序盤も序盤だし、またバディムービー(アニメだけど)に必要などうでもいい日常エピソードもかなり希薄。二人の関係が徐々に醸成されてくる…という感覚に乏しいんだよな。


無論出来が悪いワケでは全くなく、むしろ気合の入った楽しい作品ではあったのだが、要するにこの話数ではどうにも喰いたらなかった、ってとこでしょうか。ダラダラと長く付き合っていくような楽しみもできそうだったのに、なにやらコンパクトな小品に納まっちゃったのが少しもったいないように思いましたですよ。ま、続編という道もあるのでしょうけどね。


…小清水はすんげえ良かったです。まさかこんなコテコテキャラをこんなナチュラルに演じていただけるとは思わなかった。んー、小清水さんホロに再会するというだけでも続編への魅力となりうるなあ。ワシにとってはね。