獣神演武/大江戸ロケット

獣神演武5話。ストリートチルドレンを巡るあれやこれや。貧困をかこつ子供だけのコミュニティという、まァこれもやろうと思えばいくらでも深刻にできるモチーフだけど、そこらはサラッと解決させて希望を持たせる。棒さんの「子供ならなにやってもエエんか」と弓さんの「苦労してないヤツは言うことが甘い」の各々の台詞とか、そのまま流れちゃったのがもったいないような気がせんでもない。


にしてもちょっと演出のテンポがもっちゃりしてんな。タイトウさんとチンピラ三兄弟が初対面するシーン、タイトウさんはずーっと踏まれたまんじゅう眺めてるだけってのはどんなもんだろうなあ。そこはちょっと小競り合いとかさせて、再登場の時の仕込みにしとくとかさ。


三兄弟に宝亀克寿山口勝平檀臣幸。豪華なゲストキャラを楽しみにする、という見方もアリかもしれんな。


大江戸ロケット25話。清吉のロケットはその根本部分で存続の危機となる。このまま続ければ殺戮兵器の礎となるような計画を推し進めるべきか否か。清吉は何事か思いついたようだが、さて。そして裏の主人公、赤井のダンナもサラピンの装束に身を包んで登場でござる。「青の獣、御用だ!」の台詞の重さはいかばかりか。


ここ数話はちょっと物語が弾んでなかったんだけど、流石にラス前ともなると話の気合が違いますな…って、遠山がラスボスっぽいあつかいになるとは思わなかったぜ。鳥居の対艦ミサイルと遠山のICBM(!)でコンペティションをしていたとはね。この作品の登場人物には結構な重層性が存在してるのだけれど(心情や立場だけじゃなくて、場合によっては外見もね)、この土壇場での大仕掛けとはなかなかに鮮やか。


作画的にも久々に充実した技量が見られて満足。打ち上げ櫓上での鳥居と銀さんの対峙→ミサイル暴走、という見せ場の連続とかね。そういや鳥居さんって1話時点では結構現場に出張ってたのでしたっけ。…あと、おりくさんの対艦ミサイルが人身事故を引き起こしたってのはちとかわいそうな気が。直接の原因は銀さんによる妨害工作だしなあ。